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生物学のページ2

ちょっとした問題演習 (出典 エッセンシャル細胞生物学)

興味のあるかたはチャレンジしてみて下さい

1・ミトコンドリアの各部はどの様な由来を持つか 
 内膜・・・好気性細菌の細胞膜に由来 
 外膜・・・祖先真核細胞の細胞膜に由来 
 内部マトリクス・・・好気性の祖先細菌の細胞質ゾルに由来しDNAを含む

2・生体巨大分子の合成には構成単位の脱水縮合反応が使われている。この方式にはどんな利点があるか 
 縮合反応の大きな利点は、加水分解による可逆性の維持である。生体内には水は豊富にありいつでも利用できるので、加水分解により構成単位の再利用に有利である

3・巨大分子の相互作用はほとんどが非共有結合である。なぜ共有結合ではいけないのか。 
 巨大分子の機能の多くは、容易に会合と解離を繰り返せることに由来する。そのおかげで、細胞は移動や分裂の際に内部構造を 変化させられるし、輸送もできる。しかし、構造の安定性が強く求められる場合(植物の細胞壁など)には共有結合が使われる。

4・硫黄も酸素も共に16族元素であるが、常温では H2S は気体で、H2O は液体である。なぜか。 
 硫黄の原子は酸素よりも大きく、水素を酸素ほど強く引きつけることが出来ない。つまり、硫黄ー水素結合間の極性は低く、となりの H2S 分子の水素を引きつける力が弱い。したがって水素結合は形成されない。つまり水に比べて沸点は低くなり、常温で気体である。

5・2個のアミノ酸が縮合によりペプチド結合する反応式をかけ。側鎖は Rn でよい。 
 R1CH (NH2) -COOH + R2CH (NH2) -COOH = R1CH (NH2) -CO- NH-CH (R2) -COOH + H2O

6・反応速度を左右する要因は何か、それぞれ簡潔に説明せよ 
 1)基質の濃度・・・酵素の活性部位と基質が衝突する頻度が高い方が反応は進みやすい 
 2)衝突のもつエネルギー・・・衝突には反応を起こすに足るエネルギーを持った衝突と持っていない物がある 
 3)酵素反応の速度・・・酵素が基質と反応し生成物を放出して、次の基質と反応できるまでの時間 
 おまけ・温度とpH

7・活性型運搬体でエネルギーと化学基を両方転移出来る物を例をあげて説明せよ 
  ATPはエネルギーとリン酸基の両方、あるいは片方を与えることが出来る。

8・ヒトは休息時、一日40kgのATPを加水分解する。これだけのエネルギーを精製するにはどれだけのグルコースが必要か。(H、C、N、O、Pは1、12、14、16、31として、ATPの分子式は「C10H12O13N5P3 」として計算せよ) 
 ATPの分子量は503、グルコースは180である。従って一日に必要なATPは約80molであり、ブドウ糖1molから38molのATPが出来るから、あとは計算だけ!

9・糖と脂質において同重量では、取り出せるエネルギーに約2倍の差があるのは何故か。 
 構造式をみれば明らかで、糖においては炭素原子は既に酸化を受けている(酸素原子がたくさん)。しかし、脂肪酸のアシル鎖は一つ目の炭素以外は酸化を受けていない。 
 そのためグルコースでは、炭素2個がクエン酸回路に入る前に脱落して二酸化炭素になり、4個がアセチルCoAになる。しかし、脂肪酸では全ての炭素がアセチルCoAになりクエン酸回路に入り、効率がよい。

10・好気的にも嫌気的にも成長できる細胞では、分子状酸素の酸素の存在は、なぜ発酵を阻害するか。 
 分子状酸素の存在下では、酸化的リン酸化によって細胞内のNADHは殆どが、NAD+に変換される。発酵にはNADH が必要なので結果として阻害されてしまう。

11・アロステリック酵素は2個以上の結合部位を持っている、というのは正しいか。 
 一般にアロステリック酵素は、活性部位とは異なる部位で別の分子1個かそれ以上と結合して調節を受ける。

12・α-ヘリックスとβ-シートはタンパク質の構成成分として広く使われているが、それはどの様な共通の性質による物か。 
 α-ヘリックスの中とβ-シートの中央に近い部分では、ペプチド結合はすべて水素結合を形成するのに使われる。このためにこれらの二次構造はかなり安定で、こうした構造からいろいろなアミノ酸が作られる。

13・極性を持つアミノ酸と極性を持たないアミノ酸の特徴を説明せよ。立体構造を取るときにそれぞれはどの様な配置を取るか。 
 極性を持たないアミノ酸は側鎖がCHNSのみで成り立っていて、かつアミノ基は有しない。即ち、Hとの電気陰性度に差がない側鎖を持つ物が非極性アミノ酸である。また極性アミノ酸はそれ以外の物である。 
 立体構造では、非極性ーは折り畳まれたタンパク質の内部に存在し、極性ーは外に露出している。

14・簡単な酵素反応の速度はミカエリス・メンテンの式で与えられる。 速度v= Vmax[S / (S + Km)] 
もしある酵素のVmaxが100μM / sec. で、 Kmが 1 mMであったなら、基質濃度がどんな値の時に速度は50μM / sec. となるか。基質濃度(S)がS=0から10mMの範囲で、速度を基質濃度に対してプロットせよ。この逆数を取ればどうなるか? 
 基質濃度に関しては数値を代入すればちょー簡単にもとまる。なぜなら 
 速度v(50)= Vmax(100)[S / (S + Km(1))] とすると、当然Sは1mMである。問題の速度が、最大速度の半分なので、計算はチョー楽!この点で、基質濃度は Km に等しい。 
 逆数を取ると、ラインウィーバー・バークの式になる。1 / v = (Km / Vmax)×( 1 /[S]) + 1 / Vmax となる。 
これで、縦軸に1 / 速度、横軸に1 / 基質濃度をとり、プロットすると直線になる。なぜなら変数は基質濃度であり、その他は定数だから、ただの一次方程式となるのである(びっくり)。そして、縦軸切片は 1 / Vmax となる(これまたびっくり)。実際にやってみるべし!

15・以下の文章中「 」の中の記述はどちらが正しいか。理由も述べよ。 
(1)SがKmよりもはるかに小さいとき、酵素の活性部位の殆どには基質が「結合しているor結合していない」 
(2)SがKmよりもずっと大きいときは、反応速度は「酵素濃度or基質濃度」によって左右される。 
 (1)結合していない。ミカメンの式で実際に代入すると分かる。vは0に近づく。つまり反応が起こっていないわけで、酵素は働いていないから。 
 (2)同様にして速度は限りなくVmaxに近づくが、Vmaxにはなり得ない。殆ど全ての酵素が基質と結合してしまっているからである。そこでVmaxを引き上げるには酵素を増やすしかない。

16・酵素Eによって触媒される反応、S→Pの速度を反応生成物の量がごく少ない状態で測定して、以下のようなデータを得た。 
基質濃度(μM)     0,08   0,12   0,54   1,23   1,82   2,72   4,94   10,00 
反応速度(μM/min.)0,15   0,21   0,70   1,10   1,30   1,50   1,70   1,80 
このデータをプロットしたグラフを作り、それを使ってKmとVmaxを算出せよ。 
 縦軸に反応速度、横軸に基質濃度をとり、プロットしてみよう。そして計算はかなりアバウトだが、表を作ればすぐ分かるので簡単に書くと…。基質濃度がばんばん上がっても反応速度は頭打ちだ。だからVmaxは(多分…でいいかな?)2μM/min.だね。きっと…。Kmは(これも表をイメージすると)1μMですが、いちおう式に代入して下さいね。

17・16をラインウィーバー・バークの式に当てはめるために、各データの逆数を取り、作図の上、16の答えと合っているか確かめよ。 
 各データの逆数を取ると 
(1 /μM)     12,50   8,30   1,85   0,81   0,56   0,37   0,20   0,10 
(min. /μM)   6,70     4,80   1,40   0,91   0,77   0,67   0,59   0,56 
これら数値をイメージすると縦軸(1 / 反応速度)切片が0,5の直線のグラフになる。書いてみよう。

18・16、17の実験をおこなうときに生成物の量を少なくするのは何故か? 
 そうでなければ生成物の量が増えすぎると基質がじゃまされて反応速度が低下し、正しい値が得られないから。

19・同じく上記の実験で、この酵素が調節を受けているとする。酵素がリン酸化されると、Vmax は変わらないが、Kmは3倍に増大する。この調節は促進的か、阻害的か。上で作ったグラフに新しいグラフを書きえれよ。 
 Kmが増大すると、最大速度の半分を与える基質濃度が増大する。同じ速度を得るのにより高い基質濃度が必要になるのだから、「阻害的」である。 
 ミカメンのグラフでは縦軸からの距離が3倍になり(つまりゆるやかな単調増加になる)、ライ・ウィーのグラフでは、傾きが3倍になる。

20・長さNのヌクレオチドで幾通りの配列が考えられるか。(1)1本鎖(2)2本鎖それぞれについて考えよ。 
 (1)4のN乗 
 (2)ちょっとややこしい…。1本鎖で5′-AGTTC-3′  は相補的に5′-GGACT-3’と全く同じ1本鎖DNAを作る。したがってこれらは一通りである。Nが奇数なら(1)の半分だが、Nが偶数なら自己相補的な配列(5′-ACTAGT-3’)もあり、答えは少し大きくなり、 0,5×4N  + 0,5×4N/2 となる。

21・ある特定のヌクレオチド配列のところでDNAを切断する酵素があるとする。3×106ヌクレオチド対の細菌ゲノムに1カ所だけ切れ目を入れるには、その場所を特定するヌクレオチド配列は、平均していくつくらいの長さが必要か。 
 Nヌクレオチド長の配列を指定して、それが1カ所だけになるためには、4N>3×106であれば良く、これを解くと N>ln (3×106) / ln 4 = 10,7 従って11ヌクレオチドの長さの配列を指定すれば、平均して1カ所しか存在しないことになる。

22・DNAの複製について、次にあげるタンパク質が無い場合、どうなるか 
(1)DNAポリメラーゼ 
 RNAプライマーは出来るが複製は起こらない 
(2)DNAリガーゼ 
 ラギング鎖のDNAがつながらない 
(3)DNAポリメラーゼの止め金 
 DNAポリメラーゼがしょっちゅうはずれて、なかなか複製が進まない 
(4)RNAプライマーを除去するヌクレアーゼ 
 ラギング鎖でRNAがついたままになりDNAとRNAの断片だらけになる 
(5)DNAヘリカーゼ 
 2本鎖が分離できず、複製出来ない 
(6)プライマーゼ 
 リーディング鎖でもラギング鎖でもRNAプライマーが合成されないと複製は始まらない

23・GC塩基対はAT塩基対より安定であるのは何故か 
 水素結合が3つと2つの差(じっくりと図を見ておこう!!)

24・細菌の染色体の複製に使われる高エネルギー結合の数を求めよ。細菌がDNAを1回コピーするためのエネルギーをまかなうためのグルコースの質量を求めよ。ただし細菌の染色体の塩基対は3×106個とする。 
 細菌の染色体の2本鎖に含まれるヌクレオチドは6×106個。DNAにヌクレオシド三リン酸を取り込む重合反応の際には、付加されるヌクレオチド1個につき2個のリン酸無水結合が切断される。すなわち、ヌクレオシド三リン酸の加水分解でヌクレオシド一リン酸が出来て、伸長中のDNA鎖に付加され、遊離したピロリン酸が加水分解されてリン酸になる。従って細菌のDNAが1回複製される毎に 1,2×107本の高エネルギー結合が加水分解される。あとはグルコース1分子当たり38個のATPを生産するから、計算するだけ。

25・DNAは自然に起こる脱アミノ反応によってアミノ基がケト基に変わり誤りを生じる。そのことからDNAになぜウラシルが含まれないか、構造の点から説明せよ。 
 シトシンの脱アミノ反応によりウラシルが出来てしまう。もしウラシルがDNAに存在すれば、修復酵素は脱アミノ反応による間違ったシトシンなのか、正しいウラシルなのか判別が出来ない。したがってDNA中にウラシルがあれば修復酵素は迷うことなくシトシンに置き換える。

26・リボゾームの二つのサブユニット(大小)は翻訳合成が終わるとどうなるか。 
 それぞれバラバラに分かれて遊離したままで次の仕事に備える。

27・DNAの2本鎖は相補的だが、転写はどう行われても良いのか。 
 プロモーターにより、どちらの向きに、どちらのの鎖を鋳型にするのか決められる。

28・P= (1-E)n の式は誤りのないタンパク質合成が出来る確率Pを現す式である。どの様なことが分かるか。 
 Eは誤りの頻度を現すが、タンパク質合成では大体1万個に1個くらいの誤りを生じる。nはアミノ酸の数。タンパク質は巨大分子であり、平均3万(5万?)、多い物で3百万もの分子量を持つ。従って、大きなタンパク質を作るときにはアミノ酸の読み違える確率が高いことを示す。実際m小さい物を作って、うまくできた物ばかりで合成するようにしている。それで失敗はほとんどなくなる。

29・逆転写酵素は、RNAを鋳型としてDNAを合成する際に、校正を行わない。エイズの治療にこれがどの様な意味を持つか。 
 エイズウイルス(ヒト免疫不全ウイルス、HIV)はレトロウイルスであり、逆転写酵素を使って鋳型RNAからDNAを合成する。このためウイルスゲノムは頻繁に変異し、一度の感染中でさえ、遺伝的に変化し、HIV変異体が多数存在する。これは耐性菌の出現が早いことを意味する。すなわちそれを標的にした薬剤は一時的にしか効かなくなる。また、RNAゲノムを直接複製するRNAウイルスも変異が早い。インフルエンザがこの例である。

30・脂質二重膜が流動性を持ちながら非対象性なのはなぜか。 
 流動性は厳密に一平面内に限られており、フリップフロップはかなり起こりにくい。一方、単分子膜に挿入された特定の脂質分子はフリッパーゼが働かない限りその場にとどまるからである。

31・膜貫通タンパクのほとんどで、脂質二重膜を横断しているのがα-ヘリックスかβ-バレルなのはなぜか 
 どちらの場合も、ポリペプチド鎖は疎水性アミノ酸の側鎖に覆われ、脂質二重層という疎水性の環境には全く接触しないですむ。ペプチド結合相互の間に作られる水素結合が、これらをα-ヘリックスやβ-バレルを安定化する。

32・細胞がタンパク質を細胞膜の特定の領域につなぎ止める方法を述べよ。 
 (1)細胞内部の皮層につなぐ 
 (2)細胞外マトリクスにつなぐ 
 (3)別の細胞表面のタンパク質につなぐ 
 (4)拡散防壁で閉じこめる

33・膜透過性の高い順に次の物質を並べ理由を述べよ。RNA,カルシウムイオン、グルコース、窒素分子、水 
 窒素分子(小型・非極性)、エタノール(小型・弱い極性)、水(小型・極性有り)、グルコース(大型・極性有り)、カルシウムイオン(小型・電荷を持つ)、RNA(極めて大型・電荷を持つ)

34・赤血球細胞の膜に膜タンパクが必要なのはなぜか 
 膜タンパクは脂質二重層を細胞骨格に結合させ、細胞膜を強化する。(全身を巡る過酷な状況に耐えるため)また、膜タンパクは栄養物やイオンを膜越しに運ぶ。

35・活動電位はどの様にして軸索内を伝達されるか。 
 軸索の静止電位が一定値を下回ると、近傍の電位依存性Na+チャネルが開いてNa+が流入する。これにより膜の脱分極が進み、遠くにある電位依存性Na+チャネルも開く。こうして生じた脱分極の波が軸索に沿って迅速に広がっていくのが活動電位である。Na+チャネルは開いた後すぐに不活性化するので、活動電位の通過後、電位依存性K+チャネルとK+漏洩チャネルを通るK+の流れによって膜はもとの静止膜電位に戻る。

36・運搬体タンパクとチャネルタンパクによる膜通過速度の違いはどうのようなものか。 
 運搬体タンパクは酵素のような性質で、溶質分子を結合して構造変化を起こす。従って、輸送の最大速度は、毎秒1000分子程度に制限される。これに対してチャネルタンパクは毎秒100万分子を通す。

37・動物細胞の多くには、K+漏洩チャネルがあるにも関わらず、その細胞内濃度は高い。なぜか。 
 漏洩チャネルは常に開いているが、膜電位が内側は負に帯電しているのでK+ イオンが引きつけられやすい。加えてNa+-K+ポンプが常にカリウムイオンを取り込んでいるため。

38・アンチポートとシンポートの類似点と相違点を一つづつあげよ。 
 ともに、膜を通過する2種類の溶質の移動を共役させているが、シンポートは同方向に、アンチポートは逆方向の輸送をしている

39・イオンチャネルが備える3種類のゲートの名称を述べよ。 
 リガンド依存性、電位依存性、機会刺激依存性

40・心筋と皮膚細胞とに含まれるミトコンドリアには形状にどの様な違いが考えられるか、その理由も述べよ。 
 継続的に大量にエネルギーを必要とする心筋では、酸化的リン酸化によって多くのATPを生産する必要があり、その生産の場となるクリステが多くなる。つまり、心筋のミトコンドリアは皮膚細胞のそれに比べてクリステの密度が高い。

41・真核細胞の遺伝子は原核細胞と違って核膜によって隔離されている。なぜか。 
 原核細胞においてはmRNAは転写後にすぐに翻訳される。一方、真核細胞では遺伝子の発現は複雑であり、転写後mRNAスプライシングとプロセシングを受けなければならず、核膜孔はそのチェック機能をも有する。また核膜は転写と翻訳を時間的空間的に隔離することが出来る。

42・細胞の飲食作用において、アダプチン、クラスリン、ダイナミンの働きを簡潔に述べよ。 
 アダプチンは積み荷受容体とクラスチンを結合する 
 クラスリンはアダプチンに結合しかご状の被覆構造を形成し、膜を小胞の形に作る。 
 ダイナミンは小胞を膜からエネルギーをつかって切り放す。

43・インスリンは調節性開口分泌経路で分泌される。この分泌経路は構成性開口分泌経路とどの様に異なるか。 
 双方ともにゴルジ体のトランスゴルジ網から作られる小胞による細胞外へのタンパク質などの放出であるが、構成性開口分泌経路はつねに分泌し続けている経路である。これに対して調節性分泌経路は小胞内で濃縮されながら細胞質に待機し、細胞外からのシグナルに応じて分泌される。インスリンが開口性の経路を取っていたら常時低血糖となり生存し得ないかもしれない。

44・応答範囲を限定するために傍分泌型シグナル分子は生産部位から遠くへは行かないようにする必要があるが、その方法を述べよ。 
 傍分泌型シグナル分子の多くは寿命が短く、放出されるとすぐに分解されるものが多い。また、分子によっては細胞外マトリクスに付着して拡散できないものもある。またシナプス間隙のようにごく限られた狭い空間内に放出されるものもある。

45・細胞がCa+を細胞内シグナル伝達に使い、Na+のような物質を用いないのは何故か。 
 細胞内の濃度はCa+の方がNa+よりも極めて低いので、少量のCa+の流入により濃度勾配は敏感に変化する。それはすなわち早い反応を意味する。

46・次の細胞のうち中間径フィラメントを多量に含んでいるのはどれか。 
 <アメーバ、皮膚の上皮細胞、消化管にある平滑筋細胞、大腸菌、脊髄の神経細胞、精子細胞、植物細胞> 
 皮膚の上皮細胞、消化管にある平滑筋細胞、脊髄の神経細胞が豊富に含んである。細胞が周囲の動きによって引っ張られたり押されたりしても壊れないように支持する必要があるからである。植物細胞の支持は細胞壁によってなされるので合わない。ただし、真核細胞では核膜の内側の核ラミナには中間径フィラメントを含む。

47・進化の過程で現在の細胞骨格の出現は、細菌と動物細胞にどの様な変化を起こしたか。列挙せよ。 
(1)動物細胞は形も大きく多様である。従って細胞壁なしに細胞の形状を維持することが出来る。 
(2)動物細胞では細胞内の核の形と位置を中間径フィラメントで決めている。核ラミナは核膜内側に網目状構造を作り核の形状を保持する。 
(3)動物細胞は細胞の形を変化させる必要がある。アクチンフィラメントとミオシンモーターがそれを可能にする 
(4)動物細胞のゲノムは細菌のそれよりも大きく多い。細胞分裂の時に正しく配分するには微小管が必要である。 
(5)細胞小器官の位置と動きは微小管に沿って動く微小管モーターによって定められている。例えば軸索内を移動する小胞は長い場合1mを移動する。

48・細胞分裂で、なぜ相同染色体は両極にうまく分配されるのか。どうして片側に行ってしまわないのか。 
 動原体はどちらの極からの紡錘糸を受け入れるかは決まってはいないが、微小管が付着しても反対側からの微小管が同じ相同染色体の動原体に付着して、双方の微小管に張力が発生して初めて逆向きの引力が生じる。従って同方向からの微小管が付着しても張力は発生せず、染色体は極に寄せられることはない。また片方から2本の微小管が付着してもそのままではどちらかの結合が壊れ、やはり片側からは1本だけになる。(二重チェックになっている)

49・では同じ染色体の2個のコピーが同じ娘細胞に分配されるのはどうしてか。体細胞分裂、減数分裂のそれぞれで起こるとどうなるか。 
 48で張力が発生する瞬間に片方の微小管がはずれてしまう場合に片方に姉妹染色体の両方が分配されてしまう。 
 体細胞分裂の時に起こると、片方の細胞はコピーを1個、もう片方は3個持つことになり、細胞にとって有害である。特に発生初期の卵割時に起こると致命的である。また減数分裂では様々な染色体異常の病気を起こす可能性がある。例えばダウン症候群は第21染色体が3コピー存在するために起こる。このような先天的な染色体異常では、病的なものになるか流産する場合が多いが、見かけ上分からない場合もある。

50・細胞が分裂周期でGo期を持つ理由は何か。 
 多細胞生物において、細胞数の調節は重要な問題である。  G1期で分裂を止めておく為にはそのための仕組みが必要で、もう分裂する必要のない細胞にはエネルギーの無駄である。したがってこのような場合は細胞周期系を破壊してしまう。

51・プログラムされた細胞死と細胞壊死の違いは何か。 
 プログラムされた細胞死はあちこちで大量に起こっているので、組織損傷に伴うような警戒反応を起こさないように、細胞自体が壊れることなく小さくなって飲食作用によりとりこまれ分解される。組織損傷でも起こるような壊死はPDGFがだされ、傷が治るように周辺の細胞の増殖を促し、シグナルを放出して炎症反応を引き起こす。

52・腫瘍抑制遺伝子をヒトのあらゆる細胞で並外れて高濃度に発現させれば、ガンを治療できるだろうか。 
 腫瘍抑制遺伝子の正常な機能は、抗増殖遺伝子であり、細胞周期を停止させるタンパク質を指令している。正常な分裂の際には、これらのタンパク質は、作動しないようになっている必要がある。あらゆる細胞でこれらのタンパク質が過剰に発現されれば、そのスイッチを切っておく装置が足りなくなって、細胞分裂が止まってしまう。そうなればガンは治るかも知れないが、患者も死んでしまう。

53・暗闇で育つ芽生えの中で、茎の細胞の微小管は水平に並ぶ。これより植物の成長はどの様な影響を受けると考えられるか。 
 微小管の水平な配列は、細胞壁に沈着するセルロース繊維を水平に配列させる。細胞の伸長し際しては、セルロースの繊維は伸びずに、その間隔を広げるので、細胞が伸びるのは垂直方向になる。こうして植物は日光を得るために速やかに伸長する。

54・放射線が細胞分裂を止めるのはなぜか。 
 電離(高エネルギー)放射線は、物質を通過する際に電子をその軌道からたたき出し、化学結合を切断する。特にDNAに切断その他の損傷をもたらして、p53やp21タンパクの関与するフィードバック制御によって、G1期で細胞分裂は中断し、修復されるまで再開されなくなる。損傷がひどくて修復不可能なときは、細胞は永久に休止状態にとどまり、アポトーシス、つまり自殺プログラムを発動する。

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