京都四条烏丸、滋賀栗東小柿。不妊症、突発性難聴、円形脱毛症、顔面神経麻痺、各種運動器疾患で本院新患5,305人(2023末)、年8000人以上の施術実績。

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パニック障害など

パニック障害

 パニック障害は精神的な問題ですが、起こる様々な自律神経の調節で改善が可能な疾患と考えられます。なぜなら、急な発汗、顔面蒼白、震え、心悸亢進など、全て交感神経が過剰に興奮して起こる症状だからです。逆に言えば、不安が大きくても、これらの身体症状が起こらなければ、それは普段誰もが経験するものです。

 ただ、予期不安など、例えば「こういう場所では症状が起こる」という思い込みによって、実際の症状を誘発するので、それが通常と異なるところです。しかしその場合でも、実際に症状が起こらなければ、思いすごしに終わります。私達の治療は、そういう予期不安を起こすような様々なシチュエーションでも揺らがない自律神経の安定を目指し、そして予期不安が肩透かしに終わる経験を蓄積することにより、特定のシチュエーションにおいて安心感を増幅することを目的とします。薬剤を服用しておられる方は、多くの場合徐々に減らして行くことが可能です。しかし最後のほんのわずかの薬剤から離脱することが容易ではありません。それは薬を飲んでいることの安心感を放棄する勇気が必要だからです。私たちは、薬の服用について指示することは法律上許されていませんので、主治医と話し合いながら減量、中止に向っていただきます。下記の二人のケースは、非常に根気よく通院され改善されたケースと、極めてすみやかに効果が現れたケースという二つの極端な例を示していますが、他にも様々な症状の方が過去に来院されています。

例えば、地下鉄乗車、雨の日のバス、人混み、美容院、トンネル、1人で乗るタクシー、友達とのランチ、などなど、まさにそれぞれのシチュエーションで症状を起こす方が来院されましたが、改善された方も沢山おられます。

症例1・乗り物で誘発されるパニック障害 29才 女性 会社員

 4年前より乗り物に乗って加速するとめまい、吐き気、手のしびれ、背部熱感などが起こる。東京出張時に新幹線でひどくなり、心療内科を受診。パニック障害と診断される。パキシルなどの抗精神薬を大学附属病院、開業医で処方され服薬していたが、次第に悪化。鍼灸来院2週間前より在宅時にも動悸などの症状が起こる。来院時には、バスはなんとか乗れるが雨天時は乗れない。また電車は全く乗れない。閉鎖的なところに長時間いられない。外食がストレス。出勤は、父親が車で送っている。

治療経過 乗り物によるパニック障害は、視覚と体性感覚のずれが自律神経を乱し、様々な症状を引き起こすと考えている。めまい(動揺や眼前暗黒)や動悸は、自律神経症状である。従って、視覚と体性感覚に影響を受けないように自律神経を調節する事を目的として治療する。それが実現して初めて、「乗り物の乗る事が発作を起こす」という思い込みを無くす事が出来る。

6回で、外食時の動悸や不安が減少していることに気付く。
8回で、地下鉄を1駅だけ乗ってみるが、異常なし。
10回で、四条北大路間の地下鉄乗車が可能になる。
16回で、すっきりしていることは無いが、発作もない、との事。
21回で、奈良まで電車で行くことが出来た。
31回で、電車に普通に乗れている。結婚。式などの疲れはあるものの症状の増幅なし。
38回で、軽井沢へ4泊5日の新婚旅行に行ったが症状は出現せず。治療終了。

症例2・人混みで起こるパニック障害 32才 女性

 10年前より自律神経に不調。8年前にライブハウスで圧死しかけて救出された。以後、人混みが怖い。米国での3ヶ月の滞在後、帰国して不調をきたす。心療内科にてパニック障害と診断される。地下鉄に乗ると呼吸困難、頭のしびれ、全身硬直が起こる。来院1ヶ月前に再渡米予定だったが、飛行機に搭乗の際、体が硬直し乗れず渡米断念。自殺さえ考えた。来院1週間前には、車に乗れなくなった。エレベーターにも乗れなくなった。他に頭の圧迫感、耳の閉塞感、指先が痛いほどの冷え感、目が開きにくい感じあり。この状態で来院。
 当院における標準的なパニック障害の治療方針に準じた。患家は遠方であったが自転車で通院された。
3回で、大丸百貨店の1階と7階で買い物が出来た。またエレベーターに乗れた。
5回で、タクシーに15分間乗れた。気持ちも落ち着いて来ているとの事。
以後、患者の都合で来院出来ず。(治療期間17日間)
(コメント・・・その後通院されなくなったが、数回の治療で非常に効果があがった例である。)

症例3・電車に乗ると起こるパニック障害、手掌多汗症、耳鳴りなど 37才、男性、研究職

 3年前よりパニック障害が起こる。電車に乗るとふらつきや顔面蒼白、手掌多汗、腹鳴を伴う。デパスを服用中。耳鳴りは2年前より始まるが耳鼻科で検査するも原因不明。この状態で来院。
 パニック障害は数回の治療後より、電車通勤を車通勤に変更したため自覚することもなく効果判定が難しくなったが、治療開始から約半年で手掌多汗症は顕著に改善していた。その後、電車に乗ってもパニックが起こらないことを確認したのは、治療開始から8ヶ月を経過した時であった。その後もパニックは起こらなかったが、耳鳴りの治療のために治療を継続。結果、耳鳴りは当初より半減したものの、完治せず。パニック障害と手掌多汗症は顕著な改善となり終了とした。

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