諸種雑記帳、備忘録
#ヒト遺伝学の制約と利点
制約
1)実験的交配は不可能
2)1世代が長い
3)子供の数が少ない
4)優勢致死個体の観察が少ない
利点
1)正常・病的形質が観察されやすい
2)家系図の利用
3)特異な例は論文で発表される
4)特有の一卵性双生児が存在する
5)病的形質を持つ個体の子孫の観察が可能
#優性劣性の定義
形質、表現型についての用語であって、遺伝子についての用語ではない。
#アレル
相同染色体上の同じ座位に存在する1対の遺伝子
#ミトコンドリア遺伝病
非メンデル遺伝で母系遺伝(当たり前・・・細胞質遺伝だもの)
#多因子遺伝病
複数遺伝子および環境要因の相互作用で起こる。連続形質と悉無形質
#遺伝子の配列
イントロン、エキソンとスペーサー配列(イントロンとエキソンの間の遺伝子の海のようなもの。何にもない。)
#センス鎖・・・2本のうち片側が遺伝情報を持つ(RNAに読まれるほう。出来た前駆体mRNAはアンチセンス鎖と同じ配列になる。UとTは変わるが…。)。持たない方はアンチセンス鎖。
プロモーター・・・遺伝子の上流に存在し調節機能を持つ(TATAボックス)
エンハンサー・・・遺伝子の上・下流にあり、組織特異的転写を促進させる。
#ハウスキーピング遺伝子
体の全細胞で発現する遺伝子
#変異
#ナンセンス変異・・・タンパクが合成されなくなる
ミスセンス変異・・・間違ったタンパク合成の指令。アミノ酸コードの変化。
#遺伝子変異は4種類
1)塩基置換・・・1個の塩基が置き換わる。
2)塩基欠失と塩基挿入
フレームシフト変異・・・3の倍数以外の欠失や挿入。読む枠(フレーム)がずれる。
インフレーム変異・・・・3の倍数の欠失や挿入。その部分のみの変化。
3)遺伝子変換・・・不均等交叉など
4)反復配列数の変化・・・特定の遺伝子ではトリプレットの反復数が増加すると病的に。
#エキソン以外の塩基変化
1)終止コドンの変化・・・ペプチド鎖が長くなったり、短くなったり。
2)スプライシング異常・・・エキソンの読み忘れ。イントロンの切り忘れ(リードスルー異常)
3)調節領域の変化・・・通常転写量を減少させる
メンデル遺伝
#ホモ、ヘテロ(略)
複合ヘテロ接合・・・ 1対の変異アレルを持つ
ヘミ接合・・・片方のアレルのみ存在する(男子のX染色体、モノソミー)
ナリ接合・・・アレルを両方失った状態(遺伝子領域が全くなく生きてゆけない)
#遺伝の種類
1)常染色体優性遺伝・へテロで発病。一般に優性ホモで致死。(高コレステロール血症・ヘテロ発現)
特殊な現象・・・不完全浸透・・・キャリアで発病しない。優性なのに変。
表現度の差異・・・病気の症状に軽重がある
#ハンチントン病
反復配列の増加・・・増加するほど発症年齢は低下。子々孫々のほうが怖い。
#共優性遺伝・・・A、Bの血液型
#創始者(入植者)効果
一つの集団内に遺伝病が多発。隔離集団で発生。
#ハプロ不全
ヘミ接合で、遺伝子産物が半減。
#優性阻害効果
変異アレルが野生型アレル産物の機能を阻害
2)常染色体劣性遺伝
#近親婚
白皮症・・・いとこ婚で頻度は3200ぶんの1(普通は40000ぶんの1)