鍼灸のこと、いろいろな病気のこと、院内の出来事などを綴ります(^^)(担当 分院長 洲脇)
こんにちは。湯浅です。
顔面神経麻痺で通院中の患者様。
2ヶ月前の筋電図やスコアー等の結果を元に、当初より考えておられた手術の相談を形成外科医となされました。
結果、まだ神経と筋の機能が残っているからそれを伸ばしていきましょう、という話になったそうなのですが、
その方法として提案されたリハビリ方法を伺って驚きました。
まず一つとしては物理的に外から刺激を与える事。
マッサージや顔ヨガ等のセルフケアや、鍼灸治療もここに入りますね。これは一般的なリハビリというと思い浮かぶ事。
意外だったのがもう一つ。
自分の顔の神経が筋肉に繋がっているというイメージをしながら、動かしたい筋肉に触れて下さい、というもの。
それによって脳に誤解をさせるのが目的との事です。
このイメージトレーニングが前者と同じ位大切だと指示があったそうです。
確かに、プロスポーツ選手などが試合直前にイメトレをしてパフォーマンスを上げるとか聞いた事はありますが、日常のリハビリの現場でも取り入れられているんですね!
ただ、患者さんによると実際にするのはすごく難しいとの事。
そこで、顔面の骨、筋肉、神経の解剖を軽くお伝えしたあと、しっかりイメージする為にご自身でも詳しく勉強されてみては?を提案し、自分の国家試験時の勉強法等軽くお伝えしてみると、
それ良いですね!でもあの解剖の生々しい写真をみるのはちょっと…とのお返事^_^
確かに、見慣れないとキツイかもしれませんね 笑
でも頑張ってみると言って頂けましたので、私も更に深く勉強しておこうと思います!
国家試験での勉強がこんな所で役に立つとは…笑
スポーツやリハビリに限らず、能動的に良いイメージを脳に思いこませる事で日常生活を少しでも明るく幸せに過ごせるのかもしれませんね。
更に、イメージという漠然としたトレーニングでも、効率的に結果出す為には勉強が必要だなぁということも考えた出来事でした。
こんにちは。湯浅です。
当院には脱毛治療を希望される方も多く来院されます。
脱毛には段階があり、今どの段階にあるかなどでも変わってはきますが、時間を必要とし、患者さんにも術者にも根気が必要となるケースが多い様に感じています。
昨年、ほぼ同時期に治療をスタートされた、小学校低学年の患者さんと高校に入学したばかりの脱毛患者さん。
共に親御さんに送り迎えをしてもらいながら、頑張って治療を続けておられます。
小学生の患者さんは一二箇所の小さな脱毛である単発型から全頭型という、頭髪がほぼ抜けてしまう状況に急速に進行している真っ最中に治療をスタートされました。
小さなお子様なので、親御さんも定期通院には苦労されておられる様ですが、
幸い、数回の治療で産毛の発毛がみられ、脱毛が進行している様にみられる最中でも常に発毛し続けたので、それを励みに頑張って通院して下さいました。
その後も紆余曲折ありましたが、最近になってようやくほぼ生え揃う状況を迎えました。
一方の高校生はまた違う経緯でした。
小さな脱毛が見つかった10日後に治療を開始されたのですが、なかなか発毛がみられず、更にじわじわとではありましたがその一箇所が拡大し続けていたのです。
その上、ご本人は部活で忙しく、ご両親もお仕事の為なかなか予約を取りづらい状況であったにも関わらず、ほんとうに根気強く治療を続けて下さりました。
その結果、ついに昨年末、うっすら産毛が生えてきたのを皮切りにどんどん発毛が進み、先日の来院の際には殆ど埋まっている状態にまでなりました。
先週、お二人(と親御さん)にはやっと、卒業までのお話をする事が出来ました。
それぞれにお話したあとで、もしかするとほぼ同時期に卒業して頂けるかも!という事に気付き、何だか不思議な気持ちになりました。
お二人共に早くゴールを迎えて頂けるよう、私も精一杯頑張ります。
こんにちは。湯浅です。
3月19日(日)不妊鍼灸ネットワークの公開講座が京都で開催され、当院も参加させて頂きました。
『鍼灸を検証しよう!』というメインテーマのもと、
・データを取るためにどんな思考が必要か
・その思考の為にどれ程地道な作業が必要か
・それに正面から向かう事の大切さ
・外から見た鍼灸の現状を知り、どうしていく事が必要か
など、とても深く学ぶ事が出来ました。
さて、このブログを読んで下さる方の中には、
我々鍼灸師がデータをとる必要性が分からない、と思う方もおられるかもしれません。
身体の事だけ深めたら良いんじゃない?と思われるのも当然なのですが…
データをとることは、それを検証する事で自分の行っている治療の曖昧さをなくしていき、結果的により良い治療法を考える手段になるのです。
鍼灸治療というのは多様性があり、こういう症状にはこの方法という共通がありません。
それは色々やってみれるという良い面もあるのですが、 曖昧さが入る余地もあるのです。
治療を受けておられる患者さんは、自分が受けている治療に関して、果たしてより効果的なやり方が選ばれているのか、なんて分からないですよね。
日々の治療の中で感じる疑問などをデータ化する事で、そのやり方で良いのか否か、又何が必要なのかが具体的に見えてくるのです。
自分のやっている事を振り返るという、苦しい地道な作業と向きあっていかないとな、と改めて思います。
実践されている中村先生や先輩方を追いかけ、努力しなければ…
日々の臨床を見直したいと思います。