日々の診療の様子をお伝えします
先週の日曜日は、名古屋で開かれた「日本鍼灸師会第1回鍼灸スポーツフォーラム」に行ってきました。
そこで、浅田麻央選手や室伏宏治選手の体の研究をしている、中京大学大学院教授の湯浅景元先生の講演を聴きました。
いろんなスポーツ選手が、そのスポーツに適合した体作りをするなかで、そういった訓練法をどのようにして日常生活に取り入れていくか、という講演でした。
キーワードは「アイソメトリックス」。
これは筋の収縮弛緩を伴わない運動で、私たちの日常に取り入れる価値は大きいものだとわかりました。
そこで、その専門書を購入して、当院などにお越しの方々の運動やリハビリに活用していこうと思いました。
写真は、その講演風景と、会場の「名古屋国際会議場」にあったモニュメント、そして名古屋名物「矢場とん」の味噌カツです。苦笑。
先日、友人が本を出版したとの知らせが入った。
話は離れるが、先日、メディカルトリビューン紙で、IBS(過敏性腸症候群)の患者の脳に密度の変化が見られるという記事を見つけた。しかしながらその記事では、「当該疾患患者の脳がそのように変化するのか、元々そういう脳の人がIBSになるのか、まだ結論は出せない」というような事が書いてあった。
また、昨年のメディカル朝日(だったか?)に、IBS患者の大腸に形態異常が高確率で見られる、という記事があった。
西洋医学的には難治とされるこれら機能性疾患に、器質的変化を見いだそうとするのは自然な考えかもしれないが、鍼灸医学では、IBSは決して難治ではない。
http://www.togoiryo.jp/naika.ibs.html
これを読まれた方が、何人もその後に来院されているが、有効率は極めて高いと言える。
さて、同様に西洋医学的な病理に異を唱えたい疾患がある。それは良性発作性頭位変換性眩暈である。耳鼻科疾患の範疇で、これは耳石剥離説が有力である。しかしそういう器質的な病変を伴うなら、どうして鍼灸がほんの数回の治療でこの病気を改善しうるのか、説明がつかない。少し前の耳鼻科の書物によると、この疾患は耳石の剥離ではなく、耳石のスライド(?)による過放電現象になっていたと記憶している。
この方が説明がつきやすい。
さて話を戻そう
西洋医学では病理診断というのは極めて重要な役割を担っている。病理無くして原因究明はなし得ない。
では実際に病理診断とはいかなるものか、それが気になり始めた時、友人の知らせが届いた。
http://researchmap.jp/enodon/
極めて優秀且つ謙虚な彼からこんなメールが来た。
「本当に基本的なことしか書いていないので、お役に立てるかはわかりませんが、病理医がどのような仕事をしているのかがわかるかと思います。」
との事。彼の言う「基本的」というレベルはどんなものなのか?恐怖である。
そして私のIBSのページを読んで、
「ご紹介いただいたページも拝読させていただきました。ご活躍、私にとっても大変刺激になります。どうぞ今後とも宜しくお願いいたします。」
という感想をもらった。
とにかく早速注文した。
非常に楽しみである。彼とよく飲んでいた頃を思い出して読もう。
しっかしカラオケに行ったときの彼の歌声はすごかった!!
なにせガンズ&ローゼズを歌うんだから!!苦笑。
皆様 明けまして おめでとうございます
鍼灸師になって26年、開業して21年が経ちました。
振り返ると本当にいろいろな事が思い出されます。
元旦の今日、沢山届いた年賀状を見せて頂き、今は来院されていない方々の近況を拝見して、目を細めているところです。
昨年は、2回のオーケストラ出演を果たしました。これは念願の夢でした。数年前までそういう舞台に自分が立つなどと夢のまた夢でした。数年前、仕事が忙しくなり過ぎて、昼食抜きが週に2、3回。体重が20キロ落ちました。仕事は好きで苦にならないのですが、このままでは健康を害すると、気持ちと体に潤いを与えるべく始めたバイオリン。それが今や、このように夢の結実となろうとは思いもよりませんでした。
昨年1年間では、私や当院の先生方が治療させて頂いた患者さんは、のべ約6000人になりました。新規に来院された方は300名以上になります。本当に多くの方にお越し頂きうれしく思います。
年末にうれしかった事は、45歳の不妊症の方がご懐妊され、心音確認まで到達した事。是非とも安定して出産まで頑張って欲しいと心より願います。
また数人の耳疾患の方が次々と治って行かれた事。遷延化した突発性難聴の耳鳴りや聴力低下、ラムゼイハント症候群による顔面神経麻痺や聴力低下、他に何人かの方が一気に快方に向かい、年内で治療を終了しました。耳鼻科では手の施し用が無いと言われている方々の方々のご快癒は心よりうれしいものです。
ある学生君。治療最後の日に、
「先生、いろいろワガママ言ってきたけど、ここまで本当にありがとうございました。」
とぼそっと言われた時には、涙が出そうになるのをこらえました。
あと過敏性腸症候群の方々も沢山治って頂きました。ずっと下痢が続いて、日常生活が奪われてしまう。そんな方に健やかな生活を取り戻して欲しいと願っています。
今年はどんな年になるのでしょう。
患者さんに一所懸命になり、そして治癒へと導くこの感動は、患者さんのみならず私たちにとっても何物にも代えられない喜びであり、それはまぎれも無く互いの心を豊かにしてくれるものであると確信しています。
そうして育まれていく心のふれあいが、私たちの原動力です。皆様の健やかな明日のために、従業員一同、研鑽を重ねて参ります。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。