日々の診療の様子をお伝えします
平成28年3月20日(日)京都市中京区コープイン京都にて、標記公開講座が開催されました。当院は、その事務局として主に準備にあたりました。
今回の目玉は、、、
1,醍醐渡辺クリニックから院長の渡辺浩彦先生と胚培養室長の木下勝治先生をお迎えして、特別講演をしていただいたこと。これは不妊症の方と接する心構えからPGSに至るまで、基礎から最新の知見を網羅してお話いただきました。また木下先生からは、不妊医療施設のラボで行われている受精と胚培養が実際にはどのように行われているか、様々な技術を動画を使って解説していただきました。当院は7年前より渡辺先生との交流が始まりましたが、定期的な懇談、またこうしたご協力をも頂き、正しい医学理論に基づいた不妊鍼灸が一層の効果をもたらすように日々努力しています。
2,本邦初の試みとして、鍼灸師専用に「不妊鍼灸の道標(みちしるべ)」と題して、基礎知識の蓄積からケーススタディ、また会員の研究発表、また醍醐渡辺クリニック提供と資料に至るまで120P以上に及ぶテキストを作成しました。このようなテキストは過去に例がなく、本会学術部長の木津正義先生と私で執筆しました。今後、更に内容を充実させ、不妊鍼灸のバイブルを作ろうと考えています。「このテキストだけですごい価値がある!」と何人もの先生から賞賛を頂きました。
3,会員が日々研究してきた内容をポスターにして掲示し、聴講者の方々には、不妊症に対する鍼灸の効果を様々な角度から勉強していただきました。今回当院でのデータも、私と露木先生が発表しましたが、そのデータ算出の基礎となるデータベースを公開し、このような綿密な計算により後方視的研究を行っていることをご理解いただきました。
通常の研究発表においては、会長である私が「着床率向上の理論と実際」と題して、提出力レーザーの星状神経節照射が、どのような機序で着床率を上昇せしめるか、それを最大限に増幅する照射方法を、各種自己免疫疾患やアレルギー疾患での改善例を基に解説しました。
本会の症例研究発表は毎回4〜5人の当番制になっており、今回は当番にあたった当院分院の露木藍先生が、「チョコレート嚢腫による卵巣破裂からすみやかな妊娠を実現した症例」について研究報告しました。
他にも本会会員による講演と発表が6題ありました。
写真は、
醍醐渡辺クリニック渡辺浩彦院長、木下勝治胚培養室長と当院のスタッフたち。
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ランチョンセミナーで講演する私。
と
会場の様子。
今回の講座は、定員(120名)を超過して締め切っても申し込みが止まず、その反響の大きさに驚きました。北海道からも九州からも何人もの先生が参加され。名実ともに国内最高峰と言われるレベルを実感されました。公開講座という名前ですが、もはや完全な学会です。7時間休憩無しの勉強ずくめ。さぞかしみなさん、ヘトヘトになられたことでしょう。
詳細は後日、サイトトップページから見られるようにしますので、しばしお待ち下さい。