No.5146の記事

もうすぐ小学生

ずっと前に来院されていたTさん。
今日の夜に用事で外に出た時、信号待ちでばったり。
自転車の前と後ろにお子さんを乗せて、、、。

「Tさん?」

「あーっ!先生」

「もうこんな大きくなったん?」

「はい、もう4月から小学生です!」

云々、、、という会話も和やかに、

「先生に会えて良かった!」

と仰って頂いて

「おやすみなさい」

と手を振った。

前の日記で効果を予測すると書いた途端に、
とても想い出深いTさんに出会うとは!

当時のカルテを見ると、、、
Tさんは鍼灸来院前に8回採卵、胚盤胞移植9個。
ところが成績は徐々に悪化しており、来院前の1年間は、
採卵5回で胚移植できたのが、8ヶ月前の1回だけ。
その後は、採卵出来ない、授精しても育たない、
そんな状況で当院にお越しになった。

鍼灸開始からとりあえず3ヶ月は頑張って欲しいとお願いした。
カルテによると、6月開始で9月採卵。
それでなんと!いきなり胚盤胞3個を得た。
今まで成績が徐々に悪化していたので、
医師から移植個数を複数個にするか尋ねられた時、
「いっちゃえ!」(と返事したと、いまだに耳に残る)
と複数個移植し、双子を妊娠、そしてご出産。

これもやはり卵質向上に3ヶ月を必要とした。

当院での卵質向上プログラムは、4、5日毎の間隔で行う。
私の言葉を信じて、みっちり通院された。

その時のカルテには、レーザーは卵巣に、
鍼灸は卵巣と子宮両方への刺激法が記録されている。

現在、他の疾患でレーザーだけと鍼灸併用の効果の比較を行っている。レーザーだけでも効果は認められるものの、鍼灸を併用すると、明らかな効果の増幅を感じられている。

両方共毎回使用しているが、やはりそれが不妊にも必須だと思われる。

そっかぁ〜。

もうすぐ小学生か〜。

時が経つのは早いな〜。

子供の成長は嬉しいが、私としては年の瀬も迫り、

一休さんの

「正月は冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」

という句がじわじわと身にしみる齢となる。