No.5110の記事

人を育てるということ。

田邊美晴先生が本日、広島へ帰って行きました。
「最後に会えませんか?」
「ゴメン、診療中です。」
残念ながら会えませんでしたが、
会わない方がよかったとも思えます。

今春入職したスタッフの特訓が、今日から始まりました。

今日は早朝と終了後、明日も早朝特訓です。
まるで暁天講座です。

私たちが行うのは、答案用紙に答えを書く事ではありません。
患者さんに納得してもらえる説明が出来る事。
そしてその説明に沿った治療を展開出来る事。

それは1人坐学だけでは、決して出来る事ではありません。
インプットはできても、アウトプットは指導がないと無理です。
田邊先生、露木先生も、何度も訓練を繰り返して今があります。

5年前、篠田先生が卒業した時、
彼女を超える人は出ないと思っていました。
しかし5年経つと、私も院も進化します。
すなわち田邊美晴先生の方が、その進化型を学んでいるわけです。
そうすると、現職の露木先生(草津栗東)は、
田邊先生退職後の更なる進化型を学びます。
そして新スタッフはまた、更に進化型を学びます。

そうすると、後から入るスタッフの方が、
より進んだ治療法を習得するわけですから、
「田邊先生を超える人はもういない」と、
今は思っていても、多分いつか次の誰かが超えるでしょう。

私との信頼関係を基にした二人三脚があれば、
田邊先生を超えることは、きっと夢ではない。

田邊先生が半年以上かけて分析した耳鼻科の資料は、
実は、私達への最高の贈り物なのです。
そして、それが今後、田邊先生を超えるための材料となる。

田邊先生へ。
次の誰かが貴方を超える日がきっと来る。
そんな人を育てる事が、私のたゆまぬ使命でもある。