日々の診療の様子をお伝えします
最後かもしれません、こちらでブログを書くのは。
前の記事で終わりたくないので、昨夜見た夢を。
超久しぶりのクラス会で幹事をした私に、
みんながちょっとした背負いかばんをプレゼントしてくれた。
さっそく背負ってみた。
いい感じ、、、。
嬉しくて嬉しくて、頭を深々と下げてお辞儀をしたら。
まるでランドセルが開いたかのように、
かばんのフタがひらいて、中からだらだら〜っと、
物が落ちてくる音がした。
ふと見ると、小学1年生が準備するような
筆箱、ノート、鉛筆などがかばんにいっぱい入っていた。
きょとんとしてそれを見ていると、その場にいたクラスメートが、
「中村くん、また小学校に行きたいって行ってたから、
みんなで新入学セットをプレゼントだよ。」
「え〜。めっちゃ嬉しい〜。」
ここで目が覚めました。
本日、サイトもブログも約15年ぶりに全面リニューアル。
この夢は、それがシンボライズされたものでしょうか。
ということで、今後のブログは新しい方をご覧下さい。
アメブロで再開です。
http://ameblo.jp/nakanakanorinori/?frm_id=v.mypage-ameblo--myblog--blog
今後ともどうぞよろしくお願いします。
本日の新患さん。
以前に、市内の北の方の鍼灸院に行かれたそうです。
そこで明らかに問題があるような施術を受け、
一度でやめてしまわれました。
なぜ、「明らかに」と言うかと言えば、
その鍼灸院で同じ行為を受けて、
同じように気分を害して当院に転院されたのが、
過去に3人おられるからです。
またインターネットでもその院名指し同然で非難されています。
これらの方々が、皆同じ勘違いをされているとは考えられません。
そういう行為が、患者さんに不快感を与えることは明白で、
しかし、それ以外の他の方法がないならば、
そこはきちんと説明して同意を頂いた上で行われなければなりません。
ただその行為の内容を聞いていると、疑念を抱かざるを得ません。
まして、いきなり何の説明もなく、、、は、
当然、患者さんにしてみれば不快極まりない行為です。
問題は、そういう行為を受けられた方の多くは、
心に傷を負ってしまい、もう治療どころではなくなってしまうことです。
もしかしたら鍼灸に絶望してしまわれるかもしれません。
しかし、よくもまた鍼灸の門を叩いてくださったものだと思い、
「もう一度鍼灸に来ようとするのは勇気が要ったでしょう?」
とお尋ねすると、
「はい、ここのホームページをしっかり読んで、
多分大丈夫だろうと思って来ました。」
との事。
心の矩(のり)を超えて鍼灸に賭けて下さる気持ちに、
是非とも応えていかねばなりません
当院では、たいてい女性スタッフが一緒にいます。
男性1人ではないので、どうぞご安心下さい。
しかし後でその方と話したのですが、その院はホームページに女性鍼灸師が掲載されていたからある程度安心しいたのに、行ってみたら男性1人以外誰もいなかったらしいのです。その女性鍼灸師は、自分がいないところでそういう事が行われていると知っているのでしょうか。また自分の存在がカモフラージュに使われていることを知っているのでしょうか。何ともやるせない気持ちになります。
私が会長を務める不妊鍼灸ネットワークは、
男性が1人しかいない鍼灸院は加盟できません。
それについて同業者からバッシングを受けたこともありますが、
それは婦人科領域の治療には、間違いや誤解が起こってからでは、
もはや収拾がつかないからです。
その点は私が婦人科に勤務していた時に、
医師からしっかりと指導を受けました。
他の院では実際に、大きな事件に発展したりすることもあります。
患者様が安心して通院できることが大切です。
特に婦人科の治療を受けようと思われる場合は、十分にご注意下さい。
今月いっぱいで、このブログは終了する予定です。
残しはしますが、新しいところでブログを書き始めました。
今月末ころ、こちらでお知らせしますので、
良かったらアクセスしてみてください。
よろしくお願いします。
最近、真夏日が続きます。
まだ5月だというのに、7月の気温だとか。
本日、リクエストにより「初扇風機稼働」となりました。
また本日は、スタッフ二人重なる時間帯が有り、
そうなると狭い院内で、
治療中の方お二人、待っている方お一人。
スタッフ二人、私の計6人がいることになりました。
すると6人がそれぞれ37度を発するのですから、
まして医療機械がばんばん発熱するし、
室内も、そりゃ暑いですわ〜。
おまけに今、当院の裏のお家が取り壊しの工事中で、
うるさくて窓を開けられません。
少しム〜っとする一日でした。
ところで、裏のおうち2軒分を取り壊して、5階建のホテルが立つとか。
このあたり、もうホテルだらけです。
徒歩10分くらい圏内に、ホテル10軒以上あります。
ユニゾ、マイステイズ、ヴィアイン、三井ガーデン、東横、などなど。
すごいですね〜。
観光客絶賛増加中。
夜にスーパーに行くと、どこの国や?
ってくらい外人さんばっかり。
8割以上他国語です。
いつまでつづくのでしょうか。
もう少しでサイト完全リニューアル。
今月末ころには、一気にがらりと変わる予定。
事務員さんが一所懸命作りなおしてくれています。
乞うご期待!!
前の日記で免疫学が大事だと書きました。
どうしてなのでしょう?
私が解決したい疑問はまさに、
T細胞とNK細胞の数や活性が増大するのに、なぜ免疫寛容が起こるのか?
問題はここです。
例えば、スーパーライザーは星状神経節をブロックするのに適しています。
これを一定の頻度で定期的に行うと、
前述のような免疫系の変化が起こることは、
すでに立証されています。
薬剤で行われてきたこの手技に比して、安全且つ非侵襲なこの方法は、
様々な医療機関で採用されています。
通常、T細胞やNK細胞が増加すると免疫反応は強くなるので、
「非自己」に対する、また自己免疫疾患においては
「自己抗原」に対する攻撃が強化されるはずです。
そこで登場するのは、前にも書いたか「制御性T細胞」です。
この制御性T細胞、大阪大学の坂口志文という先生が発見されたのですが、
この発見と存在の証明は、世界中の学者を敵に回したかの如く、
紆余曲折を経て、世界中に認められたという大変なT細胞なのです、
それまで、サプレッサーT細胞というものが存在するとされていて、
制御性はサプレッサーの一種であると言われていたのですが、
やはり別物だと、坂口氏が証明してみせたのです。
結果、サプレッサーは風前の灯と化しています。
しかも実は「殺し屋NK細胞」にすら制御性があり、マクロファージにも制御性があるようなのです。つまり荒々しいやつほど、しっかりその抑止役が準備されているようなのです。
それはさておいて、
これらの制御性がしっかり働くと免疫寛容、そして過剰な抗原抗体反応が終息に向かいます。
それが星状神経節ブロックという交感神経抑制でなぜ起こるのか、
それを知りたいわけです。
長年の懐疑的疑問が、制御性T細胞の発見で、効果をもたらす確信に変わったのですが、その理論根拠がもう少し詳しく知りたい。
そしてそれを見つけた時、新たなステージに入ると思うのです。
鍼灸は、独自の理論で発展してきました。
しかし、その古典的理論は、免疫、自律神経などの様々な事が全くわかっていなかった頃に構築された理論です。
ならば、それが現代科学的にどの程度の根拠を持ちうるのかを検証したい。
もっと言えば、様々なそういった体のしくみは、ただ単なる事実であり、
これは西洋医学でも東洋医学でも無いと考えます。
問題は、そういう科学的な事実に立ち向かうスタンスの違いだと考えます。
薬剤と外科的手法で向かうのが西予医学。
体制自律神経反射、組織の微細損傷による修復などを、シンプルなツールで行おうとするのが鍼灸医学。
この違いだと思います。
鍼灸の基礎研究から得られた生体に及ぼす効果と、
詳細な学習がしっくり符合した時に、
きっとさらに効果的且つ進化可能な治療に発展すると思うのです。
今から10年以上前に、免疫学の複雑さで一度、学習を挫折した経験があります。今回は、そうはならないように、しっかり腰を据えて取り組みたいと思います。
私達が治療する上で、大切なモノが3つあります。
1、自律神経
2,局所血流
そして
3,免疫
です。
当院に来院される沢山の方、免疫が関与している疾患の方が多数おられます。
不妊症、脱毛症、膠原病などなど。
しかし免疫の学習は、本当に大変です。
複雑さ、この上ありません。
しかも、1日でも休むと、それまで読んでいた内容の意識が途切れます。
なので、毎日少しずつでも、進まねばなりません。
以前学んだことも、かなり忘れていて、
ジスルフィド結合、疎水基親水基、ダルトン、、、。
ブラッシュアップしながら牛歩のごとくです。
エベレストに登る気分です。
これまでにブロクで少し触れてきましたが、免疫って不妊とすごく関係が深い問題です。
昨日は、東京で不妊などいろいろな疾患について計6時間おはなししてきました。
今回は、その免疫について、わかりやすく詳しくお話してきました。
一度聞いただけでは、何がなんやらわからないと思いますが、来聴の方々が今後、これをきっかけにして勉強して頂けたらと思います。
今日は、母子間免疫(受動伝達免疫の一種)について。
これは、いろいろな学びから、自分の備忘録を兼ねて書いています。
最近は、もしそれがみなさまの何かのお役に立てるなら、という意味でブログに載せることにしています。
女性が妊娠して、しばらく経つと母体内のIgGが胎盤を通して胎児に供給されます。IgGは抗体の中でも比較的小さいもので、FcRnと言われる分子の力を借りて、母親の血管壁をすり抜け、外に出ていきます。そして胎児の血流に直接供給されるというとても効率のいい供給方法を取ります。
FcRnは、IgGが血管壁を通り抜けるときに作用するもので、ドラえもんのアイテムで言えば、う〜ん「通りぬけフープ」って感じでしょうか。実際はあんなリングではないのですが。
さて、胎児は母親から供給されたIgGのおかげで、その抗体については母親同等レベルの免疫力を獲得していきます。そうして血中IgG値がすんすん上昇して誕生を迎えます。
しかし抗体は1種類ではありません。もう少し分子の大きな抗体、例えばIgA(二量体)は、誕生後に母親の母乳を介して乳児に供給されます。IgAは、そのまま腸まで進み、そこで微生物やそれ由来の毒素などをブロックし、吸収を阻害し、便と共に排出されるように働きます。
乳児は、誕生前から自分でも抗体を産生し始めます(IgM)。しかし誕生してしばらくすると、胎内で得たIgGの減少と母乳から供給されるIgAの減少に伴い、徐々に免疫における抵抗力が低下していきます。これは自分自身での抗体産生が軌道に乗るまでの一時的なものなのですが、その頃に色々な感染症に罹患しやすくなります。
これは正常なプロセスなのですが、問題は双胎妊娠などで予定日より早くカイザで出産に至ったような場合です。
赤ちゃんのIgG値はまだ低く、しかも母乳を吸う力もなく、外界に出てきます。この時免疫は極めて脆弱な状態におかれ、様々な感染症に晒されます。また正期産に比して、免疫能の獲得に時間がかかります。だからNICUなどで出来るだけ清潔な環境に置かれて安全に成長を待たねばなりません。
(写真はエッセンシャル免疫学より)
思うのですが、クラススイッチが行われる前のIgMは五量体であり大きな分子なので、胎内で受け取ることは不可能なのでしょう。また各抗体より先に作られねばならないので、これだけは胎内で生産開始していますね。そうすると、それがクラススイッチして各抗体に変化するのはその後になり、また厳密に機能し始めるための親和性成熟をしたりするのに、生まれてから結構な時間を要するのだと思ってみたり。
今度の日曜日は東京で講演します。婦人科のみならず様々なシーンに於いて免疫がどのように作用するか、また私達の介入できる部分はあるのか、新たなスライド約60枚(他計250枚で6時間)で解説します。定員に達したようですので、頑張ってきます!
本日の話題。
保体、、、じゃなくて補体です。笑
私達の免疫には、まず自然免疫系が働くとされています。ナチュラルキラー細胞やマクロファージや好中球です。
でも彼らが異物を食べたりするには、相手が自分ではない異物と認識する必要があります。
そこでその目標となるのが、補体です。保体、保健体育ではありません。爆
いくつもの種類の補体がありますが、
まず1個が二つに別れてでかいほうがぴっとりと(例えば)ウイルス表面にくっつきます。ここでくっつくのは、教諭結合です。
あ、違った。
なんかやらしい。
先生ごめんなさい。
共有結合です。手をしっかり握り合って
「簡単には取れへんぞ」って意気込みを感じます。
で、小さなやつが働いて、その後、他の補体を連れて来て、
だらだらだら〜っとウイルス表面を補体が覆います。
この補体、Cという名前が付いてるんです。
そしてこれをC反応性タンパク、つまりCRPってやつですね。
血液検査で見たことがある人も多いはず。
炎症は、異物やウイルスに補体が結合することで、
いっちゃん最初の最初、とっかかりが始まるんですね。
ま、補体に覆われた異物も外から見たら、もうかなり変。。。
真っ黒ふぁーじや天然殺し屋、好ちゅー球は、補体に覆われた塊を見て、
「なんじゃこりゃ〜」
と近づき、取り込み破壊します。
つまりこのように貪食細胞が食べやすくなるように、
目印で異物の表面を覆うことを「オプソニン化」といいます。
これは補体だけでなく、抗体でも起こります。
抗原をつけた抗体の基部Fc領域が食細胞とくっつきます。
すると抗体を通じて、食細胞は抗原を身近に意識できます。
そうすると、
「こいつか、邪魔もんは!」
とやたらテンション上って、抗原を食いまくるようになります。
これもオプソニン化といいます。
共有結合ってのは、電子を共有するので、めっちゃ結合力が強いんですね。
水素結合や、分子間力より、遥かに強いので、普通酵素か何かが無いと、全然離れてくれない、お手手を握りしめてる状態。
いやはや羨ましいですね。
水素結合は、電気陰性度の差が大きい原子同士がくっつくんです。
例えば「水」
分子内の酸素と水素は共有結合です。
でも分子と分子の間に形成される結合は水素結合です。
気が向いたらまた書きます。
天然痘、エボラ出血熱、エイズ、などと聞くと、
とても怖いイメージがあります。
ワクチンの開発で天然痘は撲滅しましたが、
そこに至る道筋は並大抵ではありません。
逆に、回虫、ぎょう虫と聞くと、
どんなイメージがあるでしょう?
今の若い方々にはピンとこないでしょうか。
ところで、人間に感染して繁殖する微生物などの種類は、星の数ほどあります。それらの中には腸内フローラ(フローラという言葉は「叢(くさむら)」を意味し、菌がそこで一定の繁殖繁栄をしている状態です)を形成する大腸菌などは、私達の体にとても良い影響を与えています。皮膚表面の常在菌も同様です。
生物界には、ニッチェというものがあります。いわゆる「すみ分け」です。
ある種の生き物が新たな生育環境を作る場合、そこに前からいる生物種のじゃまにならないように、うまく隙間に生息します。かち合うと当然、ケンカがおこるので、各生き物はそれをうまく避けて、住み分けるのです。
皮膚常在菌は、皮膚全面を覆い尽くしているので、他の雑菌が繁殖するスペースを与えません。これに穴が空くと、そこに悪いやつが繁殖して炎症を起こしたり、かぶれたりします。
私達の体は、このように共生している微生物に守られています。持ちつ持たれつの関係です。
話を戻しますが、実は、、、
ヒト(宿主)を死に追いやるような強烈な菌やウイルスほど、実は古典的でおバカなのです。
なぜなら、感染した宿主とうまく共存していくほうがいいのに、宿主を殺してしまうほど猛威を振るうと、最終的には自分も死ぬのですから、実は恐ろしいウイルスほど、オバカなのです。
エイズはレトロウイルスというものに属しています。
レトロなんですよ。
古いんですよ。
大腸菌のほうが、頭いいんですよ。
だって私達が死ぬまでずっと中におるんですから。
もう一蓮托生状態。
回虫やぎょう虫も、駆逐さえしなければ、多分、私達ともっと素敵に共存共栄できる形に進化したかもしれませんね。笑
過去、数十回にわたり全国各地で講演活動をしてきました。
来週は、東京で計6時間の講演を行います。
それは私が主催者に、
「2、3時間では核心に迫れない」
ので、延長してもらうようにお願いしたからです。
しかし、勉強すればするほど、深い部分を伝えるのに、
結局は何時間あっても足りない事に気づきました。
不完全燃焼。
年末は、広島で講演をしますが、それで講演活動を止めようと思います。
ビートルズは活動後期に、全てのコンサートをやめてしまった。
それは音作りが複雑になり、コンサートで再現できなくなったから。
彼らと比べるのは色んな意味で適切ではないですが、
いろんな事を、簡単にうすっぺらく話すことに疲れました。