日々の診療の様子をお伝えします
すごく久しぶりに書いてみます。
最近のいろいろ。
まず45才の方がご懐妊です。
当院来院までに4回のART(体外または顕微授精)を経て、来院後2回目のARTでご懐妊です。心の底から
「このまま出産まで行ってくれぇ〜!!」
と叫んでいます。
逆子で来られた方が、赤ちゃんを見せにきて下さいました。
ご出産おめでとうございました。
かたや、一週間ぶりの2回目の逆子治療の方、治療室に入るなり泣いておられます。昨夜少しだけ出血していて、一旦止まったのにまた出血したとの事。かかりつけの助産師さんと連絡を取り合い、とりあえず診察しました。エコーで観察すると、逆子はどうやら勝手に治ってくれていたようでめでたし。胎児心音もしばらく聴取しましたが、問題はありません。当院で分かるのはここまでなのですが、帰りにはもう出血は止まっていて一安心。何も治療をしていないのですが、とにかくまた出血したらすぐにかかりつけに連絡して下さいと指示。
不妊症で来られていた方から出産のお知らせハガキ。これもとっても嬉しい物です。診察室の私のデスクの横に張ってある絵はがきたちは、実はそういう絵はがきなのです。また1枚加わります。そういうメールも時々頂きますが、実は嬉しいものです。
最後に、、、今度の日曜日は、私のオーケストラの本番です。
http://www.geocities.jp/pp_orche/index.html
是非是非、聞きにきて下さい。
前回生まれて初めてオーケストラに参加しましたが、今回はなんとファーストバイオリンを担当します。
身震いします。。。苦笑。
一部の方から、
「先生、シンポジウムどうだったんですか?」
と、気にかけて頂きました。
実は、シンポジウムの前に、シンポジストの先生方と約2時間お話しして、それはそれはもう皆さん忌憚なく意見を出し合って、とても楽しく且つ有意義な時を過ごしました。
東北大学名誉教授で統合医療学会副理事長の仁田先生からは、
「統合医療はまだ玉石混淆であり、玉と石の区分が必要である。また玉になりうる石を見分けて、玉にしなければならない。その為に我々が何をすべきかが重要である。」
と言ったお話を。
また埼玉医大の大野先生からは、
「がん治療における医療について、特にターミナルには心地よい質を備えた医療も必要である。そういった意味で、代替医療を導入するガイドラインの策定が必要であり、その周知も必要である。」
と言ったお話を。
埼玉医大の小俣先生からは、
「医科大学で鍼灸を導入している所は、もはや過半数に達しているものの、これからは病院と鍼灸院の連携が必要であり、その為に医科大学で行なっている取り組みに付いて。」
をお話し頂きました。
また患者人権センターの辻本さんからは
「統合医療という言葉がクローズアップされてきていても、医療全体の中では、ほとんど話題にすら登らない。鍼灸だ柔整だのという世界は、患者からすると曖昧且つ暗すぎる。もっと開かれて、透明性の高いものにしないといけない。」
といったご意見を頂きました。
最初約10分間で、それぞれの立場からの統合医療の展開について話をしました。(写真)その後、シンポジウム形式となり、私は辻本さんの問題提起「鍼灸に透明性を」、に対してコメントさせて頂きました。(写真)
今まで、そしてこれからもいろいろな機会で講演させて頂きますが、そういう要素を取り入れた話をしようと思います。
年明けから何人もの方がご懐妊。
いやめでたいめでたい!
ばんざ〜い。
実は、先週の日曜日は大阪に婦人科の講演に行って参りました。
用意周到にパワーポイントを作成した上に、
今までのデータや治療方針をまとめたら資料はA4で計42ページに。
ぐぁ〜。こんなんなると思ってなかった。
資料とパワポの資料で、こりゃ本が書けるなって位の量。
当院の中山先生と田邊先生(新入り)を連れて大阪へ。
寒風吹きすさぶ大阪南港。
田邊先生は、若さゆえ?薄着で来てしまい、震えていました。
森ノ宮医療大学というところでお話ししました。
到着して、パソコン担当の方にスティックを渡しました。
「あれ?読み込んでくれませんが、、、。」
げっ!!
まれに聞くあのトラブル。。。
マジ??
他の先生も加わりすったもんだあーだこーだと試行錯誤。
読み込みません。。。
全員、頭の中が真っ白になりました。
結局パワポなしで講演が始まりました。
コーディネートする先生が慌てています。
でも私は意外と平然でした。
だっていつも頭にあることを話せばいいんじゃ?って感じ。
講演が始まる前に、私は黒板一杯にいろんな表や図を書きまくりました。
司会の先生が、私の紹介をして下さる間も、
一心不乱に書きまくり。
子宮の絵。
下垂体と卵巣と子宮の時系列を揃えたグラフ。
FSH、LH、E、PGの分泌曲線など。
他、何を書いたっけ??
そうそう、当院の治療配穴も。
とうとう講義は始まりました。
「え〜ご紹介頂きました京都の中村です。
申し訳ありませんが、パワーポイントが使えないので、
すべて板書で行なわせて頂きます。」
1時間半、ひたすらしゃべりまくりました。
そうするとケガの功名か、パワポよりライブ感が増します。
黒板に「かつかつかつ!」と響くチョークの音。
ノリノリでしゃべると、聴講者の方も食いついて下さっています。
特に目の前に座った可愛い女性3人。
目の色が違いました。
ド真剣に聞いてくれています。
そうなるとさらにヒートアップ。
1時間半はあっと言う間に終わってしまいました。
後日、大阪の先生からお褒めの言葉を頂き、
次回は、大阪で行なわれる全国向けの講演をして欲しいと依頼が。
うわぁ。
こういうのを災い転じて福となす、っていうんですね。
今年も、鍼灸の婦人科治療のエビデンス(根拠)の確立を目指します。
そしてその為にも、来院される方々がどんどん妊娠してもらわなくてはなりません。
皆さんの幸福のために、そして鍼灸の発展のために、突き進んで参ります。