Disease
各疾患の説明

耳鼻科疾患の鍼灸治療

近年、耳疾患で来院される方が増えています。突発性難聴が大半を占めますが、メニエル病ハント症候群などで来院される方もあります。症状別では聴力低下、原因不明の耳鳴りやめまい、閉塞感(こもり)聴覚過敏などで来院されています。耳疾患での来院は、京都本院と合わせると2024年時点で1,000人を超え、地道に治療に改良を重ね、有効率が上昇しています。来院の方には詳細をご説明するとともに、耳の解説リーフレットや実績報告集をお渡ししています。様々な原因で耳が聞こえなくなりますが、現代医療では改善が難しい分野です。そして現在、国内で片側難聴の人は30万人を超えるとされています。是非とも本院や当院での実績をご覧いただき、後悔のないように早い対処をお願いいたします。まためまいでは耳に原因がない場合、自律神経性頚性過労由来などでも来院されています。耳鼻科の範囲では顔面神経麻痺での来院もあります。お気軽にご相談ください。


男性 50代前半

ひどいめまいの後の突発性難聴

約2ヶ月前カフェで倒れた。その半月後に再び意識混濁となり救急搬送される。迷走神経反射、または頭位変換性めまいと言われた。ところが約1ヶ月後に、スポーツの休憩中に左耳が聞こえていないことに気付いた。翌日耳鼻科を受診し突発性難聴と診断される。当初閉塞感、めまいがあったがそれは速やかに消失し、耳鳴りだけ残っていた。聴力は少しずつ回復を感じたが、ステロイド剤点滴を終了しても、軽度難聴が残った。ここで発症から10日を経過して来院。約3ヶ月の治療で全音域で正常範囲となり完治終了。(聴力検査は左から、発症時、初回来院頃、終了時)

低音域が低下し耳鳴りを伴った突発性難聴

10年前に一度難聴となり、完治している。今回は、子供の風邪をうつされた数日後に、左耳に閉塞感を感じた。耳鼻科受診で突発性難聴とのことで、低音域が低下していた。耳鳴り、閉塞感、自声強聴、聴覚過敏が随伴。通院期間は約1ヶ月。聴力は治療前より改善傾向にあったが、残った不快症状が治療開始後に顕著に低減し、耳鳴りも小さくなり終了となった。(左は治療開始10日前、右は終了時)


女性 40代前半

女性 40代後半 養護教諭

メニエルに起因する耳の違和感
10年以上前にメニエル発症。翌年も再発。しかしそれ以後はずっと大禍なく過ごせていた。それが突然両耳が聞こえにくいことに気づく。前に放置してこじれたことを思い出し、すぐに耳鼻科へ。翌日には当院に来院。鍼の翌日には聴力は回復。当初の閉塞感や聴覚過敏も良好となり、わずか2回で終了となった。発症2日目での治療開始が良かったと思われる。

蝸牛症状と前庭症状が反復したメニエル
約1年前に仕事のストレスで左耳に閉塞感や耳鳴り出現。耳鼻科受診せず約2週間で自然寛解。さらに約10日後に再び同症状がひどく出現。年末であったので年明けに耳鼻科受診。メニエルの疑いとのこと。服薬するもその3週間後に回転性めまいが出現。閉塞感、耳鳴り、聴覚過敏も続いたので、薬物以外の治療を求めて来院。治療3回で良好な日が出始め、2ヶ月半で概ね良好となり、治療間隔を開け始めた。その後は多少の波はあるものの調子が良く、約3ヶ月間小康状態が継続し、半年間で終了となった。


男性 30代後半

女性 50代後半

風邪の後に起こった突発性難聴

約1ヶ月前に多忙、その後風邪を引き、その数日後に突然右耳に閉塞感を感じた。その翌日に耳鼻科へ行き聴力検査を行うと、1000Hzのみ低下していた(写真左)。また耳鳴りと閉塞感も強かった。ステロイド剤などを投与されるも、聴力は更に悪化し、ほとんど聞こえなくなった(写真中央)。この状態で来院。治療3回で聞こえ方がクリアになり、治療5回で聴力はほ正常となり、耳鳴りや閉塞感もなくなり終了とした(写真右)。発症から約10日で速やかに来院されたことが功を奏した。

重症の顔面神経麻痺
来院半月前に突然右まぶたが下がり始め、急ぎ受診すると末梢性顔面神経麻痺との診断。1週間入院しステロイド剤を点滴するも悪化が止まらず、入院4日目で最悪となり、以後変化なし。退院後数日で来院。顔面神経麻痺の評価法40点満点で7点で完全麻痺の状態であった。目を閉じることなど顔面の筋肉はほとんど作動しなかった。治療開始後3ヶ月ごとの推移は、21点、31点、36点と改善し、最終的に37点でほぼ正常となった。治療間隔は当初は数日毎で、最後の方は2週間毎であった。その後もアフターケアでしばらく通院。


男性 60代後半

男性 60代後半

耳の著しい閉塞感で何も手に付かない状況からの改善
1年以上前に耳が聞こえにくくなり耳鼻科を受診したところ、右側の聴力低下を認めた。投薬でやや改善したが、年齢相応とも言われて終了。来院の2週間前に両耳の閉塞感を感じ、耳鼻科を受診。中耳または内耳の炎症とのことで、抗生物質を服薬し改善。この時、耳管狭窄を指摘されていた。ところがその数日後に前より強烈な閉塞感が起こり、どんどん悪化している。ここで来院。
まずは閉塞感というものがどういう機序で起こるのかを丁寧に説明したら、「何が起こっているのかわからなかったが、すごく納得できた」と喜んでくださり、治療を開始。「気がおかしくなりそうだった」と言われるほどの閉塞感が、2回の治療で9割改善。その後も一進一退を繰り返したが、最終的に1ヶ月余り、計8回の治療でほぼ消失した。

コロナワクチンの副作用と思しき顔面神経麻痺
コロナワクチン第1回接種の2日後に舌が動きにくくなった。その翌日に顔面神経麻痺を発症。病院ではハント症候群とのことだが、聴力は計測されていない。ここで来院。初回時の顔面神経麻痺スコアは40点満点で8点であった。
2ヶ月間でスコアは19点。そこから3ヶ月後にスコアは30点まで上昇。そこからは顕著な改善は見られないが、ご本人は微妙に楽になってきているとのこと。


男性 60代前半

男性 20代後半

全音域で計測不可能であった聴力がすべて正常域に改善
約2週間前にめまいと吐き気で救急受診。聴力を計測したところ、右耳が全音域スケールアウトで「重度の突発性難聴」と診断。すぐにステロイド加療も高圧酸素療法もほとんど無効で、まったく何も聞こえない状態。ここで鍼灸治療に来院。
治療開始から数回で3ポイントでスケールインしたものの、改善の自覚は皆無で、「治療の終了を相談」されたが、「わずかでも改善しているので、年齢を考えると希望を捨てないで」と継続を勧めた。鍼灸開始から約2ヶ月で全音域が70〜90dbに改善。さらに1ヶ月で全音域が25db以上の正常域に復活。4ヶ月で快癒を見た。(ご本人の希望で詳細データは掲載しません)

中等度難聴が快癒した例

約2週間前に突然右耳が塞がった感じがして耳鼻科を受診。500Hzより高音域が50dbまで落ちていた。測定誤差なのか1週間後もほとんど回復せず。この状態で来院。発症からあまり経過していないため、治療間隔を詰めて早期の回復を目指した。20日間の加療で、ほとんど正常域となり終了。上段初回時。下段終了時。


女性 50代後半

男性 50代前半

治療5回で改善された耳鳴り
来院の約3週間前から耳鳴りが出現し、2週間前には耳鳴りが大きくなり近所の耳鼻科を受診するも、「原因不明の耳鳴り」と診断。1週間程度薬を服用したが効果なく、当院を受診。
当初より5回ないし10回の治療での効果判定をめどにしていたが、3回目の治療後耳鳴の大きさが2~3/10になり就寝時にも耳鳴りが気にならなくなった、4回目の治療後には耳鳴りはほぼ消失した。状態が良かったので本人の希望もあり5回目の治療で経過観察となった。また、初診時に股関節の痛みで胡坐(あぐら)がかけないという訴えもあり、こちらも4回の治療で胡坐がかけるようになり日常生活に問題が無くなった。

酷い耳鳴りを伴うメニエール病の症状改善

来院2年前にメニエール病と診断、来院半年前は浮動性めまい症状が出現。めまいは来院約3か月前に落ち着いたが、来院2~3週間程前から右耳からボーというオルガンのような低音の耳鳴りが聞こえるようになった。耳鼻科で投薬治療を行っていたが耳鳴りは改善せず、「耳鳴りが一番辛い」と当院に来院された。
約5日毎に治療を行い、3回目の治療後耳鳴りの音がザーという音に変化、4回目の治療後には初診時と比べ3~4割、8回目の治療後には初診時と比べ7~8割耳鳴りが軽減した。15回目の治療後、耳鳴りは無くなったが、聴力も初診時と比較すると回復傾向であった為、治療継続。聴力は回復傾向であったが、一番の主訴であった耳鳴りが無くなったことと、「一番辛かった耳鳴りが良くなったので、これで終了したい」という本人の希望により、20回目の治療で終了となった。
(コメント 会話の周波数帯域に顕著な改善が見られたので、生活の支障はかなり軽減したと思われる)


女性 50代前半

女性 60代前半

病院への受診が約2週間遅れた突発性難聴
左耳の耳鳴りや水の音等が耳に響くといった自覚症状から始まった。その2日後、電話で相手の声が聞こえず、左耳の聴力低下を自覚したが、年末であったため病院受診せず。年明け(発症11日目)病院受診し、高音域の聴力低下が認められ、突発性難聴と診断された。その際医師から、「治療開始が遅い為、完治は困難」と説明を受けた。その後転院し、再度聴力検査を行ったが、結果変わらずステロイド点滴開始。その翌日当院へ来院された。
医師からの完治は難しいという言葉に気落ちされていたが、始め3~4日毎に治療を行い、2回目の後の受診で聴力が正常域まで戻った。耳鳴りや耳閉塞感等の自覚症状が少し続いていたため、3回目の治療からは治療ペースを7日毎に変更し治療を継続した。その後耳鳴りや耳閉塞感が日常生活では気にならない状態にまで改善した為、計5回で治療終了となった。
(コメント 鍼灸レーザー療法は、薬剤に反応が乏しい突発性難聴に、時として大きな効力を発揮する場合がある)

発症から約3か月して来院した顔面神経麻痺患者
当院来院約3か月前、右顔面神経麻痺発症。舌の味覚右側消失、ジリジリとした痛みあり。発症2日後、総合病院にて右聴力がやや低下していたが正常範囲内。その他検査項目は問題なかったが、即入院となり9日間ステロイド投与を行い症状少しずつ改善。当院来院時には舌の違和感や味覚は問題無くなったが、顔の動きが退院時と変化なく、後遺症が残ると医師から宣告されていた。「まったく改善の兆しがなく、不安しかない」と不安げな様子で当院に来院された。
当院来院時のスコア(40点法)は7点だったが、目や口まわりの動きが徐々に改善し、治療開始4ヶ月目には18点、5か月目には24点までスコアが上がった。7ヶ月目にはしっかり閉じることが出来なかった瞼の動きが発症前とほぼ変わらなくなった。その後、スコアは26~28点の間で変化し、刺激量を上げる等、治療内容を変更するが、著名な顔の動きの変化が認められなかった為、16か月目から徐々に治療間隔をあけ始めた。月1回の治療ペースでもスコアの悪化は認められなかった為、20か月目(治療70回目)に治療終了となった。スコア上、完治には至らなかったが、治療最終日、「以前のように、人と話せるようになり、本当に嬉しい」と明るい表情を浮かべていた。
(手紙の掲載はご本人の了承済です。)


女性 30代

女性 20代後半

低音障害型感音性難聴
来院1カ月前に左耳の違和感(こもり~閉塞)を感じた。よくある事と放置していたら聴力が低下し耳鼻科を受診。 低音障害性感音性難聴と診断を受ける。入院加療し、聴力はある程度回復したが、こもり、閉塞感が一向に消えず、 退院後に速やかに来院された。治療8回で症状は半減し、聴力はさらに良好となった。 計18回の治療をもって、こもり感は良好となり終了とした。

めまいと聴力低下が深刻な突発性難聴

来院3週間前に左耳がもやっとして、耳鼻科を受診すると聴力低下を認め(表1参照)、 回転性のめまいも発症。9日間入院加療し、めまいは消失したが聴力は回復せず(表2)退院時は、聴力低下だけでなく、動揺性のめまいが強く、耳鳴り、こもり(閉塞感)なども残存していた。
 初診時は待合から治療室の数歩を壁伝いに歩かれたほど。毎回ご家族が付き添って来られた。初診からの1カ月間(休職中)は週に2回の治療を、復職してからは週に1回の治療を行い改善が続いている(H26,3現在表3)。また動揺性のめまいはかなり改善され、予約に遅れそうになると、草津駅から小走りで来院できるまでになった。 H26年5月現在、加療改善中(表4)。


女性 30代後半

女性 20代後半

耳鼻科で原因不明と言われためまい
来院3週間前に、足元がおぼつかないほどにふらつき、徐々に悪化。その2日後に内科を受診し貧血の検査は受けるも異常なし。 その4日後に耳鼻科を受診。聴力や鼓膜に異常なく、メニエルではないと言われた。
しかし寝ていても動揺感は強く、数日後に頚部に強い不快感を感じ、救急で受診。 CT検査で異常は見られずめまい止めの点滴を受けた。その後、めまいは半減するも、それ以上の改善なく残存し続けた。 この状態で来院。
初回時の訴えとしては、頚部のうつむき加減で動揺や息苦しさが起こっていた。耳の諸検査では異常がなかったので、 頚性めまいと判断し、治療開始。4回の治療でめまいが完全に消失。コリがひどくなると再発の危険性があるので、 ストレスが過剰にかかった時には注意して、コリがひどくなれば来院されるように説明して終了とした。
めまいは全てが耳鼻科の範疇ではなく、自律神経性めまい、そしてこの頚性めまいも存在する。 そういう時に的確な鑑別と治療が功を奏する。

聴力低下と共に耳鳴も感じ無くなった突発性難聴
来院される8年前、左の突発性難聴を発症し入院加療で聴力は回復し、耳鳴のみ残った。退院後は内服のみで定期通院し、薬も自己管理していた。
しかし耳鳴がしていると、聴力があることを実感できるので安心していたが、来院2ヶ月前に職場のストレスから耳鳴が徐々に聞こえなくなり聴力も低下。そして内服しても改善がみられず点滴加療や高圧酸素療法も行った。しかし回復せず、当院受診。
治療2回目で低音域の聴力が少し上がり、耳鳴も微かに聞こえる様になった。治療7回目で完全に耳鳴が聞こえる様になり、病院でも聴力は正常域に戻っているとの事で、治療は終了とした。 <コメント>通常耳鳴りの存在は煩わしいものだが、このような感じ方もある。


女性 30代後半

男性 10代後半

重度聴力低下からの回復

来院半月前に右の耳鳴りを感じ、その数時間後に回転性のめまいと嘔吐。翌日の耳鼻科の受診では右の聴力が全体的に低下していた。めまいも終息せず、大きな病院に転院入院、9日間のステロイド点滴を行うも、聴力が更に悪化(表1)。退院後すぐに来院され、治療開始。以後速やかに改善が続き(表2、3)、二カ月弱で日常生活に支障がないまでに聴力が回復(表4)。高音域の低下部分も改善させたかったが、ご本人の事情で通院終了となった。
<コメント>若い事と発症後あまり時間が経過していないので、速やかに一定の回復を見る事が出来た。もう少し継続して高音域の改善もできれば、と少し残念であった。

顔面神経麻痺の速やかな回復

来院二週間前に右口唇ヘルペス発症、発熱も伴う。近医から総合病院に紹介された時点で、顔面神経麻痺のスコア16/40。服薬するも徐々に悪化し、スコアは12点に低下。この状態で来院された。
 口から水がこぼれたり、閉眼が出来なかったりと生活に著しく支障をきたしていたことや、発症後に時間があまり経過していないこともあり、早期の回復を目指し週に2回の通院を勧めた。その後、きちんと通院され、5回治療後、病院にてスコア32点、8回治療後同じく40点満点の回復となり、丁度1ヶ月間計9回の治療で完治とした。
<コメント>末梢性の顔面神経麻痺は、鍼灸が最も効果を示す疾患のひとつ。協働に注意しながら治療を行い、著効を示す例が極めて多い。今回は口唇ヘルペス後顔面神経麻痺であったが、ハント症候群とは異なるようだ。


女性 50代前半

女性 30代後半

治療3回目で効果が見られた慢性副鼻腔炎
来院2年前の年末に風邪を引き、近医耳鼻科を受診された。レントゲンにて副鼻腔炎と診断され、1~2カ月クラリスを内服し経過観察していた。しかし、後鼻漏と痰、喉の痛みが強かった。病院を転院し漢方と抗菌剤で経過観察していたが1年経っても改善せず、当院受診。
耳鼻科受診時に吸入は行っていたが、後鼻漏がひどくなり中止。頭痛や嗅覚異常も無し。当院の治療開始3回目に、当初より症状が少し改善していた。常用している漢方も飲み忘れる程だった。6回目来院時、小鼻すぐ横の違和感が残った。症状は1/10改善している。7回目、調子もよく違和感も殆ど無いとの事で終了とした。

低音障害性難聴
来院数年前より飲酒後に左耳の詰まり感があったが直ぐに治まっていた。今回の発症では治まらず、左耳の聴力の低下も感じた為、発症4日後に近医耳鼻科受診。「低音障害性難聴」と診断され受診後1週間、薬の服用を続けるも変化無し。来院時には詰まり感、聴力低下、耳鳴りを訴えられた。発症から日が浅い為、症状の固定を回避し、局所の血流を改善する目的で治療間隔を詰めて治療を行った。初回治療後から詰まり感が軽減。2診目直前の耳鼻科でのオージオ測定にて聴力改善、服薬量も減った。4診目で聴力正常域となり、6診目で自覚症状もほぼ消失し、終了とした。


女性 50代後半

女性 40代後半

治療数回で症状が改善した突発性難聴
来院8日前、左耳にこもり感を感じていたが、肩こりと思い放置していた。翌日朝に左にガーという耳鳴り、つまり感、エンジン音や換気扇の音が響く補充、自分の声が響く自声強調が出現。が、めまいは無かった。その日の内に近医耳鼻科受診し、聴力検査にて左の突発性難聴と診断された。ステロイド点滴を1日とその後は内服(リンデロン、メチコバール、アデホス)を4日間処方された。病院受診後5日目に再受診で聴力検査を受けるが、変化なし。その日1日のみステロイド点滴と内服処方された。3日後、聴力再チェックし、低音部の聴力が上がっていると言われた。しかし、耳鳴とつまり感は残っていた。
この状態で当院を受診。来院4日後に聴力検査を控えている状態だった。5日に1回のペースで治療を開始。2診目耳鳴が少し小さくなってきたとの事。3診目、耳鼻科で聴力検査をすると、波形が左右とも揃ってきたと言われた。仕事で忙しいと耳鳴アップするが気にならない程度になってきた。5診目、耳鳴1日中気にならない程度まで回復。以前はドライヤーの音がうるさく聞こえていたが、気にならなくなった。7診目、聴力は正常域に入っていたが内服は続いていた。
10診目、耳鳴は完全に無くなり聴力も回復した為、終了とした。その後も別疾患で通院されていた。

聴力低下、諸種自覚症状を伴った突発性難聴
発症6日後に耳鼻科受診で「突発性難聴」と診断。服薬とステロイド点滴をするも変化なく、耳鳴り、聴覚過敏、自声強調、響きを訴えて発症から2週間後に来院。初診時の聴力検査では8kHzと4kHzで重度の聴力低下。日常生活で聞きとりにくさの不便は少ないが、人込みの中での疲れや趣味の音楽で歌うと音が響くのがつらいという事であった。
鍼治療開始としては発症から日が浅い為に治療ペースを週2回とし、また高音域の聴力回復は時間がかかる可能性を初診時に伝えていた。
治療3回で耳鳴りはほぼ消失。全自覚症状の気になる程度がピークの3分の1程度まで落ち着いた。治療8回後の耳鼻科での聴力測定では8kHz、4kHz共に改善。担当医からも改善の余地ありと言われたという事だった。それ以降も天候による多少の浮き沈みはあったものの順調に改善。聴力は完全には回復していない状態ではあるが日常生活に支障なく、自覚症状が気にならなくなった為計13回で終了となった。


女性 20代後半

女性 40代前半

外リンパ瘻術後の聴力改善例
初診10日前、左耳の急な聴力の低下とこもり感、吐き気を伴う眩暈を発症。
翌日の耳鼻科受診では難聴レベルは中等度であり、「メニエール」と診断された。翌々日、更に聴力の低下を感じ再度耳鼻科受診。その際には高度難聴まで低下しており、診断が「突発性難聴」に変更、直ぐに入院点滴をすることになった。しかし入院日の夕方さらに聴力低下し、発症直前に出産している事からも「外リンパ瘻」の疑いで緊急手術を行った所、内耳窓の穿孔という特徴的な徴候がみられて、診断が確定した。
退院後速やかに来院。来院前の聴力検査では全域が高度難聴レベルまで低下した状況が続いていた。また当初は自声強調、こもり、響き、他人の声が記号のように聞こえるなどの自覚症状の方が聞こえにくさより気になるという状況だった。発症から比較的早い段階での鍼灸治療スタートであった為、聴力回復と術後損傷組織の早期回復を目的に週2回の来院ペースで治療を行った。治療継続中の検査では125~500㎐が50db以上、1000~2000㎐が30db以上改善し、耳鼻科医からも回復の可能性があると言われた。
3回目の治療後の検査で低音域回復、高音域はじわじわ改善傾向を示し、6回目の治療後から自覚症状も改善、10回目の治療後には自覚症状を含め全症状が軽減していた。
計21回の治療で自覚症状と聞こえにくさ、共に気にならないレベルとなり終了した。

鍼灸治療開始直後に聴力回復した難聴例
ある日、電話を受けた際に左耳の聴力低下に気付いた。同日耳鼻科受診にて低音域のみやや低下している点から「低音障害性難聴」と診断。
5日後の聴力検査では全域が高度難聴レベルまで低下のため、診断が「突発性難聴」に変わり、翌日からステロイド点滴を5日行った。点滴終了時の聴力検査で殆どの音域は回復していたものの1000㎐のみ軽度難聴レベルであり、聞こえの左右差を無くし聴力を完全回復したいとお越しになった。
7年前に反対の右耳に突発性難聴を発症して以来、左右の耳鳴りをずっと感じておられた。また今回の発症後、左右とも耳鳴りが強くなり、こもり感も加わった。
当院の治療直後から聞こえの改善の自覚があったため、自身で携帯アプリにての聴力検査をされた所、軽度難聴であった1000㎐も正常になっていた。初診での両頸肩のこりをとる治療が功を奏し右耳の耳鳴りも軽減したため、2診目以降は左右耳鳴り等自覚症状の改善目的に変更。3診目終了時点で全症状が今回発症前のレベルに戻り、直後に耳鼻科で行った聴力検査でも回復が認められた為、計3診で終了となった。


男性 60代前半

女性 50代前半

顔面神経麻痺の早期回復
来院1週間前に、飲み物が口の右側からこぼれるようになった。すぐに病院を受診しステロイド点滴と服薬を始めたが徐々に悪化。初診時、顔面神経麻痺スコアは12点。目が閉じない、口から食べ物や水がこぼれる、会話時の口の違和感などの症状があった。治療4回(期間11日)でスコアは35点まで改善し治療終了とした。その数週間後、腰痛で再来院された時のスコアは40点満点であり、完治したことが確認できた。

1年前からの耳鳴りと低音域軽度難聴の改善
当院初診の1年前から断続的に低音の耳鳴りが聞こえるようになった。耳鳴り発症から7か月後、耳鼻科で聴力検査をしたが異常無かったため、経過観察となっていたが、右耳でも断続的に高音の耳鳴りがするようになった。初診の約2週間前に花粉症で耳鼻科を受診した際に耳鳴りの事を相談し聴力検査をしたところ、左耳の125Hz~250HZの低音領域で軽度の難聴が認められ、投薬治療開始となった。
当院へ来院してからは4~5日毎に鍼灸治療を行い、2回目終了後の聴力検査で左耳の聴力が正常になり、耳鳴りもピーク時の半分まで改善した。5回目の治療終了後から日常生活で気にならない程度まで耳鳴りが改善した為、その後1週間、2週間と治療間隔を空けたが経過問題なく、7回目の治療で終了となった。その後も本人希望で月1回程のペースで健康管理と再発予防の為、治療を行うこととなった。


女性 60代後半

女性 40代前半

聴覚過敏、耳鳴りを伴う突発性難聴
来院1週間前の朝、両耳のつまりを感じ、よる身は耳鳴りが生じた。翌日は右耳が聞こえなくなり病院を受診。右聴力が全音域で70〜80dbまで低下していた。その日からステロイド剤の点滴、内服にる加療を開始。当院来院直前の聴力は全音域で30〜40dbまで回復していたが、TVの音割れや耳鳴り、聴覚過敏が気になるということで来院。5〜7日のペースで治療を行った。
初回治療後、右耳聴力検査では125Hz、250Hzが30db、8000Hzが35db以外は、全て正常範囲に回復。その後も通院され、聴覚過敏や耳鳴りも少しずつ改善。6回目の治療後、間隔が2週間空いたが、聴覚過敏や耳鳴りも気にならなくなり、その後も2週間、4週間と治療間隔を開けても症状の再燃なく、計9回で治療終了とした。

参考ページ http://hari-9.com/otorhinology/

栗東鍼灸整骨院・鍼灸部門 なかむら第二針療所分院

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