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52回目の誕生日

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今日は、私の52回目の誕生日。
50になる時から、まったく嬉しくも何ともない。
これから老いさらばえて生きて行くのかと、
体力も記憶力も衰え、そして老眼になり、歯はもろくなり、
この年になると、年を取る事に喜びを感じなくなる。

ところが去年、私の誕生日と好みのスイーツを覚えていて送って下さった方があった。
ご主人60才、奥様43才。
体外授精3回を経て、当院に来院されて2ヶ月で自然妊娠されたご夫婦である。自然妊娠の可能税は、卵管さえ通っていれば必ずあるから、と説得し、ご主人の治療もして(精子運動率が40%台から80%に上がった)、そしてタイミングを取ってもらったら、見事に自然妊娠。
お子様も無事生まれて、すくすくと育っている模様。

今年はと言えば、通院中の女性から
「先生、今日誕生日ですよね」
と、少し大きめの封筒を頂いた。
「え?何故?」
「だってHPに書いてあるじゃないですか?これは父からです」
と。

実はこの方のお父さんは学者さんで、前から著作物を通じて存じ上げていた。初めて娘さんが来られたとき、珍しい名前なので、もしやとお聞きしたら備後、じゃなくて、、、ビンゴ!

なんという偶然というか、急にその有名な先生が身近に感じられた。
初診の帰宅後、私がお父さんを存じ上げている事を報告されたらしい。するとお父様が、著作物にサインをして、今日誕生日プレゼントに下さった。なんと予期せぬ喜び!!

そして実は、3年に渡り毎年私の誕生日にスイーツを送って下さる方がある。この方は、当院通院妊娠の最高齢出産の方。45才6ヶ月で、元気な赤ちゃんをお産みになった。よほど喜んで頂いているのか、今でも毎年この日にスイーツを届けて下さる。申し訳ない気持ちも一杯なのだが、やはりそれだけ喜んで下さっているのは嬉しい。

贈り物というのは、気持ちがこもっているのが分かると、それは社交辞令ではなく、相手を心から感動させる。

患者さんからの頂き物については原則的に記事にはしないのだが、今日は望外の歓びと、最高齢出産の方が子育て奮闘されているメールも頂き、嬉しくて書くことにした。

さて、写真はその書物のサインとスイーツに沿えられた手紙。

そしてゴディヴァのチョコは、そのスイーツを下さった方が、通院中にハワイへ行かれた時に頂いたお土産なのだが、まさに縁起が良いので、その後に取り寄せてスタッフ達に配ったりしている。

今もミントのチョコを頬張るたびに、3年以上経った今もまだ、その方の笑顔を思い出す。