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半沢直樹

今から8年前、当院がまだ四条堀川に借家にいた頃、
今の場所が売りに出ているのをたまたま見つけた。
京都四条烏丸徒歩数分。
このような場所に新築できるのだろうか。
うちの経理を担当している公認会計士さんに頼んで、
無理を承知で銀行を紹介してもらった。

数年分の経理資料、納税証明などなど。
揃えなければならない資料は数知れず。
住宅用融資と、事業用融資とでは、ハードルの高さが全く違う。
うちは1階が事業用、2、3階が住居用であり、いわばミックス。
最後の最後まで心配したが、とりあえず融資決定、着工、移転。
数年間、無事過ごせた事を感謝している。

そんなとき、滋賀に分院を出す事になった。
ここの借金も返せてないのに、新たに借金?

銀行さんは、事業計画書の提出を求めて来た。
滋賀で新たに採算が取れる見込みを文書にして出せという。

言われるままにとりあえず提出した。

審査は合格。

そして分院オープン。

最初の新患さんは、突発性難聴の女性だった。

オープンしたばかりの分院を何故知っていたのか。

聞くと、そのご主人が銀行の融資審査係だったらしい。

奥様が難聴になり、入院までしたが、その後芳しくなく、
他の治療法を探しておられたらしい。

するとご主人が、うちの事業計画書を思いだして下さり、

ここは安心できるからここに行きなさいと、当院を教えて下さった。

銀行の得意先係とは直接お会いしても、融資審査係と会う事は無い。だが、半沢直樹を見るたびに、この患者さんのご主人はどんな方なんだろうと想いを巡らせる。

そして、今、滋賀では当初の予想を遥かに越える沢山の方にお越し頂けている。当院と巡り会って、心より喜んで下さった方も沢山おられる。
あんなしょうもない事業計画書で、合格を出して下さり感謝。
銀行の仕事は本当に人を助ける仕事なのだと思った。

半沢直樹のような銀行員ばかりだといいな。