2018年7月

呼吸と疲れ

こんにちは。
森田です。

例年以上に暑い日が連日続いていますね。
外の暑さとエアコンの効いた室内との差に身体が疲れやすくなる時期でもあります。
皆さまくれぐれも体調管理にお気をつけ下さい。

さて以前「運動しようとしてもすぐに疲れてしまうんです。」と、ある患者様からご相談を受けました。

その時は、筋肉量が足りない可能性やストレッチなど軽度の運動から始める事をお話ししたのですが、先日面白い本を読みました。

疲れと呼吸法についての本なのですが、深呼吸に対する誤解を指摘していました。

ポイントは、

・深呼吸をしても血中酸素は増えないこと。

・血液はほぼ常に酸素が飽和した状態にあり、沢山取り込んでもあまり意味が無いこと。

そもそも多くの人は血中酸素飽和度が正常です。それでも疲労感がある人が多いのは何故でしょうか?

問題は酸素が足りないからではなく、血中の酸素が筋肉や組織に放出されていないことにあるようです。

なぜなら呼吸が多い事によって大量の二酸化炭素を体外に排出してしまっているから。

二酸化炭素の役割のひとつは血中酸素が体内に放出されるのを助けることです。

赤血球のヘモグロビンが体内の酸素と結合して酸素を全身に運ぶのですが、ヘモグロビンが酸素を放出するには二酸化炭素が必要です。

という事は血中二酸化炭素が適量より少なくなると、酸素が全身に行き届かずに疲れやすくなるということになります。

過多呼吸は眠る時の口呼吸、話す量が多い、加工食品などによる食生活の酸性化なども関連しています。

慢性的な呼吸過多は、必要な二酸化炭素まで排出してしまい、脳の受容体が二酸化炭素に対して過敏になり、また呼吸が増えることに繋がります。

過多呼吸を抑制するには鼻呼吸を意識的に行う事、呼吸の量を減らす事が大切になります。

もちろん、苦しくなるまで息を止めろという事ではありません。

軽い鼻呼吸を心がけ、口呼吸を減らすことを意識することから始められます。

他にも鼻呼吸をするメリットにも触れており、とても興味深い本でした。

私には何より食生活の改善が必要だなぁと思った次第ですが、よければ普段の呼吸の仕方の参考にしてみて下さい(^-^)

グループ学習

(2KB)

アップロードファイル 53KB

こんにちは。湯浅です。

大雨のあとは猛暑…
身体にはとっても酷な環境ですが、皆様は健やかにお過ごしでしょうか。

通勤途中でチリンチリン…と涼しげな音を耳にしました。
昔ながらの風鈴でしたが、暑さを音でまぎらわしているんですね。
厳しい自然の暑さを受け入れた上での身近な工夫と思うとなんだか素敵です。

といっても、最近の暑さは風鈴ではとても紛らわせない気もしますが^_^;



さて先日、1年間かけてグループ研究してきた「妊娠高血圧症候群」ついて、ジスラム研修にて発表して参りました。

「妊娠高血圧」という原因が特定されていないけれども妊婦さんの身体に様々な問題を引き起こす可能性のある現象に対し鍼灸治療は介入できるのか、というのがグループテーマです。

まず、とっても複雑な病因病態を理解するところから始まりました。

分子生物学や血管、自律神経、免疫の基本書を何度も読み返し体系的に把握。
その上で論文などを読み進め、
最終的にチームが出した結論は「介入可能性あり!」

この辺りの話に興味をお持ちの方は仰って下さいね。



発表に向けて準備するなかで、身体が本来備えている自然治癒力の中で鍼灸がどこにどの様に影響を及ぼし作用するのか、などの理解が進みました。

とてもワクワクしながら学習を進める事が出来たので、今後もこの様なやり方で様々な疾患への鍼灸介入可能性を探っていきたいと思います。


もちろん、そこで得た知識や技術は患者さんに還元させて頂きますのでお楽しみに^_^!

健康増進法改正

こんにちは。
森田です。

暑い日、湿度の高い日が多くなり食欲は落ちていませんか?
私は仕事から帰る道すがらに飲食店が多く立ち並ぶので、夜遅い時間でも匂いで食欲が刺激されて困るくらいです(^_^;)

その内の1店舗に大手のファミレスがあるのですが、先日看板に貼紙がしてある事に気が付きました。

「健康増進法の改定により、6月中旬から店内全席禁煙となります。」

喫煙者の肩身は狭くなるばかりだなぁと思うものの、受動喫煙のリスクを考えれば社会では自然な流れかもしれませんね。

学校、病院、行政機関の敷地内は禁煙、屋外に喫煙所の設置は可能。
飲食店も原則禁煙ですが、敷地の広さや従業員の雇用状況によっては喫煙可能だそうです。
今後段階的に施行され、2年後の東京オリンピック・パラリンピック開催の頃には全面施行となる様です。

タバコを吸わない人に対する配慮としてこの様な取り組みが進む事は良いと思うのですが、ここ数年の禁煙に対する取り組みは、タバコを吸わない私から見ても目に付くほど急進的な気がします。

肺癌など様々な疾患の原因として取り上げられるタバコ。
もちろん健康の為には吸わないに越したことはありませんが、各疾患のリスク因子はタバコだけではありません。
次に規制されるのは排気ガスか食品添加物か…これからどんな社会になるだろうなどと考えながら、数年後には見ない景色となるかもしれないカフェの喫煙席でこの記事を書いてみました。

煙たいですが、どこか愛しい光景です。